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訪問看護の社長業~創業経営者 水谷氏から学んだこと 評価についての方針~

第12回は「評価(人事評価制度)についての方針」を紹介します。
人が人を評価・査定して給与の昇給額を決定するわけですが、公平・適正・透明性が重要です。評価の項目や基準が明らかで、成果が適切に昇給や昇進に結び付くことが分かれば、社員は納得して目標や業務の達成に励みます。結果として、社員の会社へのエンゲージメント(貢献度)が高まり、また会社の成長・業績へも貢献してくれます。評価制度は社員と会社の成長を促す重要な役目も担っているのです。

好き嫌い判断を最小限にする

1.管理職、専門職、総合職、事務職別の評価シートに基づき、
①会社・事業所成績、および個人成果(売上貢献度)による定量評価 
②上司による定性評価
③自己による定性評価
上記3つの加重平均値を出して、評価ランキングを基準に評価します。

2. 成績、成果等定量による評価が50%、上司からの定性評価が35%、自己評価が15%の割合で評価ランキングを付けます。正社員も非常勤社員も同様に評価します。

3.評価ランキングは、S・A・B・C・Dの5段階に分類します。Sランクが当然一番昇給します。Dランクは相当危惧が大きく、継続困難も視野に入れて対応します。

S=95点以上A=85~94点B=65~84点C=50~64点D=49点以下
5%10%70%10%5%

4.クレーム・遅刻などの勤務不良・ご批判・トラブルが多くあるスタッフは、当然低評価になります。

5.昇給原資は、雇用契約内容、事業所の売上・利益計画の達成とも連動します。とはいえ、基本的には、社員各自の労働生産性が向上したかどうか(計画の達成率)を評価することが肝要です。

6.正社員、非常勤社員、時給制社員とも、報酬基準表(等級号俸表)に基づく管理とします。

7.職種別評価判断基準の概要
①管理職/管理者   :会社・事業所の経営計画に対しての実績が評価基準
            (達成=80点)
②専門職       :計画訪問数達成=80点が基準
③一般総合職・事務職等:担当事業の計画達成=80点が基準

もともと多くの企業では一般的に年齢や勤続年数に比例して給料や地位がアップする年功序列制度を採用していました。ただし現状は日本型の雇用システムは衰退の一途をたどっています。医療・介護業界の人事評価においても、年功序列型から、仕事の結果や業績、貢献度などで評価する「成果主義」、プロセスも評価する「能力主義」へと変わってきています。水谷氏はソフィアメディ創業当初から一貫して、賞与や細かな手当ばかりで額面を増やす給与体系ではなく、年俸制の給与体系を主軸として採用していましたが、「成果主義」「能力主義」の先駆けだったのではないでしょうか。今後の業界動向(介護保険報酬など)を鑑みても、この評価・給与体系はますます主流になってくるものと思いますので、まずは前述の方針を基本として参考にすることをおススメします。

さて「水谷氏から学んだこと」もいよいよまとめです。
絵にかいた餅にならないよう、どのように方針を浸透させていくかが、実はたいへん重要です。次回は「方針の徹底について」お話しします。

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一般社団法人訪問看護エデュケーションパーラー理事長  上原良夫

【略歴】
2012年ソフィアメディ(株)入社。訪問看護事業の営業開発課長・教育研修事業部長・介護事業統括部長・医療連携推進室長を経て、(株)CUCの支援医療法人の訪問診療事務長、在宅事業企画担当。
2020年7月より一般社団法人訪問看護エデュケーションパーラー理事長に就任。訪問看護事業の教育研修企画・ 各種 コンサルティング、業務委託においてアームエイブル(株)ゼネラルマネージャー兼務

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