ALS(筋萎縮性側索硬化症)を検索すると「感覚があるままに体が動かなくなる病気」という説明が多くあります。もう少し詳しい説明を探すと「筋肉が動かなくなってしまう」と書かれています。そして「現在、効果の認定されている治療法がない」と言われている事で知られています。前回は、新年のご挨拶と共にヘルパーさんとの雑感と昨年のALS罹患の基での声の状況などをお話ししました。今回は罹患から3回目の新年を迎えての現在の状況をお話ししたいと思います。

2019年3月に足に異変を感じ、検査入院を経て9月にALSを告知された津久井教生さん。現在は手足がほとんど動かなくなり、要介護4となって24時間介護体制を作るべくケアマネージャーさんたちと協力し合っているといいます。連載の原稿も口に割り箸を加えてひと文字ずつ打ち込んでいるのです。闘病のリアルを伝えてくださっている連載「ALSと生きる」、今回は治療法がないと言われるALSの治療についてお伝えいただきます。
2020年の「ニャンちゅう」チームの皆さん。左から比嘉久美子さん、津久井さん、鎮西寿々歌さん 写真提供/津久井教生
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SNSでのALS罹患を公表から2年3ヵ月過ぎました

「津久井さんがALSになっているのを初めて知りました」というコメントを前回、1月1日公開の連載公開時にもいただきました。応援のメッセージと共にですが、今年は昨年よりも多かったような気がします。「ALSと生きる」のFRaUさん連載も44回目ということは、書き始めて1年半以上になるのですが、なかなか知られるということは難しいと実感しています。でもどんどんと連載が更新される第1&第3土曜日の連載を楽しみにしてくださる方が増えているのも事実です。

2022年1月2日には「ニャンちゅう!世界の正月!放送チュー!」に出演した津久井さん。タラスズ役の鎮西寿々歌さんとベラボラ役の比嘉久美子さんと 写真提供/津久井教生

「連載を最初から読み返してみて、ALSという難病の怖さを、津久井さんを通して知りました」と言うコメントをいただきました、大変ありがたいと思いました。執筆した私も読み返すことがあるのですが、なかなか読みごたえがあります(笑)。時系列に即してのALSの状態や考えている事や起こった事などを書いてありますので、私自身も資料として重宝していると感じます。日記をつけている方はお分かりになると思いますが、その時の文章を読むと記憶がよみがえるのです。

インタビューなどやリモートでの座談会などがあると、読み返してみて今の状態と過去を振り返る事が出来るのです。ALS罹患を公表して2年3ヵ月が過ぎ、完全に自覚症状が表れてからは2年9ヵ月です。こうやって数字で表すとまだまだ「ひよっこのALS罹患者」と言えるのです。でも進行が早い事もありますが、色々と体験させてもらいましたし、SNSを通じてたくさんのALS罹患者の先輩方から事実を教えていただいたと思います。

発信を継続していく事が、大きな力になっていくと感じています。最初はなかなか認知されないなぁとヤキモキした気持ちもあったのですが「知りました」という反応を見て「おぉっ広がってる」という気持ちも感じているのです。