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訪問看護の社長業~創業経営者 水谷氏から学んだこと 営業編①~

 第5弾は、いよいよ営業に関する方針を列記します。戦略や戦術が幾ら立派でもお客様を獲得する営業が稚拙であれば、経営は絵に描いた餅に過ぎなくなります。
※訪問看護サービスを利用する対象者には敬意を表して「お客様」と言います。よく使われる利用者という呼称は行政的であり、お客様に対して失礼にあたると考えています。

作り上手の売り下手では、将来会社を潰します

水谷氏は医療介護業界にも通じる考え方としてよくこの慣用句を用い、サービス業・商売の基本である「売る」という行為・プロセスを、他の何よりも大事にします。
①能率とコストと品質管理がなどは経営の一部である。経営の大局はサービスや商品を買って頂く「顧客の創造」であり、繰り返しの仕組み作りである。新規のお客様をいかに獲得し、そしてリピーターになってもらうかに物量をかけるべきと説きます。
②訪問・店頭・配置・展示・媒体と(通信)という営業・販売方法があるが、英知を結集して独自性を高め、訪問と媒体販売を最強にしてお客様を括ります。
※他社との差別化に徹底的に拘り物量(ヒト・モノ・カネ)をかけるのはもちろん、現代においては、いかに媒体とくに情報(広告・紙・WEB・口コミ他)を扱うかが肝であると考えます。
③競合より圧倒的な経営姿勢・事業構造の強み、サービスのバリエーションと取組み姿勢に違いなど徹底的に発信します。お客様、地域、応募者から最も多く、そして最初に選択される組織を目指します。
④訪問看護の購買行動モデルは以下が基本フローである。
1.集客=見込みの確保(ローラー営業を含めて、沢山集める)
2.見込み客のフォロー(買いたい、頼みたいお客様を育てる)
3.販売(現実のご紹介を頂く)
4.顧客化(メンテナンスを継続して再紹介・ファン化する。目的は我社のことをお客様から消されない。コミュニケーション力=接触回数と感動の勝負)
※当然この流れの中に、「検索」「比較」「評価」「共有」といった要素も入ってくる。
⑤イベントがどれだけ新規顧客の開拓や売上増に効果があったか論を待たない。相手先の創立記念日、春夏秋冬の行事、お祭り、年36回の旬、専門技術の理解、実施指導、町内会の巻き込みなど、知恵と工夫には際限がない。行動するかどうかです。机上で妄想したり計算したりする暇があったら、実践現場での「お客様の生の声・評価」を得よ、というのが水谷の営業実践術です。
⑥「気づき、気配り」名人であり、フットワークの良い「ハイ、喜んで」の姿勢が、営業マンの好感度を高めます。お客様やケアマネジャー、病院関係者、在宅系事業者は営業マン・社員の感じ良さで商品、サービスを買っています。対面ビジネスの基本であり、営業の真理です。これはWEB等が進化した今も、根底の考え方は同じです。
いかがでしたでしょうか? 水谷の営業戦略・戦術のごく一部ですが、たいへんシンプルな基本姿勢かと思います。良いサービスを提供する為にも「会社を潰さない」、それには、やったかやって無いか、獲るか獲られたかの実績こそが、まず営業の原点。サービス業・商売の基本であります。この点をおろそかにしているから、毎年700件以上もの訪問看護事業所が無くなっているのです。
ー次回(近日公開)に続きますー
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一般社団法人訪問看護エデュケーションパーラー理事長  上原良夫
【 略歴 】
2012年 ソフィアメディ(株)入社。訪問看護事業の営業開発課長・教育研修事業部長・介護事業統括部長・医療連携推進室長を経て、(株)CUCの支援医療法人の訪問診療事務長、在宅事業企画担当。
2020年7月より一般社団法人訪問看護エデュケーションパーラー理事長に就任。訪問看護事業の教育研修企画・ 各種 コンサルティング、業務委託においてアームエイブル(株)ゼネラルマネージャー兼務

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