インタビュー

経営と現場の信頼が支える“安心して働ける場所”~あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻 亀谷さん・野口さん・安田さんにインタビュー~

経営と現場の信頼が支える“安心して働ける場所”~あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻 亀谷さん・野口さん・安田さんにインタビュー~

埼玉県さいたま市岩槻区にある「あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻」。運営法人である株式会社アスポスの代表取締役・亀谷雄志さん、取締役・野口多由美さん、所長・安田隆明さんが三位一体となって築くこのステーションでは、「明日(未来)をサポートする力となり、明るく幸せな時間をお届けする」という理念のもと、地域に根ざした訪問看護が提供されています。

【※本記事はNsPace Career が事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Career が担当しました。】

不動産業と両立しながら訪問看護へ――異業種からの挑戦

「私、不動産業の仕事をしているんです」

そう語るのは、株式会社アスポス代表取締役の亀谷雄志さん。不動産会社の社長を続けながら、新たに訪問看護ステーションの立ち上げに挑んだ背景には、偶然と挑戦が重なった経緯がありました。

「コロナ禍で社会が大きく揺れるなか、何か新しいことに挑戦したいという気持ちが芽生えました。そのとき、社員の奥さんが看護師で、『訪問看護という世界がある』と教えてくれたんです」

看護や医療に関する経験は一切なかったものの、不動産業で培った経営の視点を活かしながら、亀谷さんと取締役の野口多由美さんは、自分たちの手で事業を立ち上げようと決意。フランチャイズという選択肢も検討したものの、最終的には自ら制度や支援策を学びながら、ゼロからの自走に踏み出しました。

「開業支援や会計ソフト、管理ツールなど、使えるものは全て活用しました。医療知識がないからこそ、仕組みを整えることで、土台を固めていったんです」(亀谷さん)

このように、不動産業とは全く異なる分野への新規参入という大胆なスタートながら、着実な学びと実行力によって、ステーションは少しずつ形になっていきました。

あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻を立ち上げた亀谷さん(写真右)と野口さん(写真左)
あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻を立ち上げた
亀谷さん(写真右)と野口さん(写真左)

スタッフの声が届く、風通しの良い運営体制

「一番大変だったのは、やっぱり人材の採用ですね」

そう振り返るのは、取締役の野口さん。医療業界未経験というハンデの中で、看護師という専門職をどう迎え入れるか。初期からの大きな課題だったと語ります。

「SNSでの発信や、人材会社との連携、社員紹介……あらゆる手段を駆使して採用活動を続けてきました。ありがたいことに、少しずつ人とのつながりの中から良いご縁が生まれてきています」(野口さん)

その中で、もう一人のキーパーソンとなるのが、現在所長を務める安田隆明さん。彼が参画したことで、現場と経営の間にしなやかな橋がかかり、組織全体の風通しが一段と良くなったといいます。

「管理者としての彼の存在が本当に大きい。スタッフの声を的確に拾い上げ、僕たち経営陣とも密にコミュニケーションを取ってくれる。だから意思決定も早いし、現場の声を柔軟に反映できる体制ができていると思います」(亀谷さん)

現場と経営が尊重し合いながら運営されるこの関係性こそ、アスポスの大きな強みとなっています。

そしてもう一つ、このステーションが大切にしているのが「関係性の見える運営体制」だ。管理者の安田さんはこう語る。

「うちは経営者と現場の距離がとても近いんです。現場の看護師から『こうしたい』という声があれば、すぐに私が聞いて、必要に応じて亀谷社長や野口さんに相談します。意思決定が早く、スタッフが“聞いてもらえている”と実感できる職場だと思います」

実際、記事に登場いただいた3名のやりとりからも、その関係性の温かさと信頼の深さがひしひしと伝わってきました。職種や立場を超えて、互いを尊重し合いながら同じ方向を目指すこのチームワークこそ、最大の魅力ではないでしょうか。

看護師の職種別働き方

現場で働き続けたい想いと、安田さんの看護観

「現場で働き続けたいという気持ちが強かったんです」

そう語るのは、安田隆明さん。彼は看護専門学校を卒業後、春日部市立医療センターに勤務。手術室、救急外来、消化器科、循環器科など、さまざまな診療科を経験したのち、感染管理認定看護師として病院の感染対策を担う立場に。

「コロナ禍では、コロナ病棟の立ち上げや院内感染管理を任され、地域や病院を守る立場として奮闘していました。でも、管理職としてキャリアを積むよりも、もっと現場で、利用者さんに直接関わる仕事を続けたいと思ったんです」

その想いに共鳴したのが、亀谷さん。「一緒にやらないか」と声をかけ、仲間に迎え入れました。

「訪問看護では、ご利用者さんとそのご家族をまるごと捉えて支援する必要があります。でも、それって看護師自身が“心と体に余裕”を持っていないとできないと思うんです」

だからこそ、訪問件数の調整や急な休みの配慮など、“スタッフの余裕”を最優先にする運営を心がけていると語ります。

優しい笑顔で利用者さんからの電話に対応する安田さん
優しい笑顔で利用者さんからの電話に対応する安田さん

安心して働ける環境づくりの工夫

あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻では、スタッフ一人ひとりの特性や希望に応じた柔軟な働き方を実現しています。

「共感が得意なスタッフもいれば、指導力のあるスタッフもいる。どちらが正解ではなく、その人に合った利用者さんをマッチングすることで、お互いに無理なく、より良いケアができると考えています」(安田さん)

また、訪問体制はチーム制。担当制のように見えても、基本的には「全員で利用者を見る」体制をとっているそうです。

「朝礼・夕礼の時間には、記録を読むだけでは伝わらない“声”での情報共有を重視しています。オンコール中も、困ったらすぐに僕に連絡できる体制を整えています」(安田さん)

さらに、教育方針にも特徴があります。

「一番吸収できるのは、“学びたい”と思ったその瞬間。その時に勉強できるよう、件数を減らしたり、研修を支援したりと柔軟に対応しています」(安田さん)

制度面でも、働きやすさを支える仕組みが整っています。タブレット・社用車・携帯電話は原則一人1台。冷蔵庫やウォーターサーバーなど、細かい配慮も行き届いています。

「『あの人は休んでもいいけど、私はダメ』なんてことは絶対にあってはならない。それぞれの事情に配慮し、お互い様の精神でやっています」(野口さん)

次なる挑戦へ――地域に根ざす2拠点目への想い

2025年9月、株式会社アスポスは2拠点目として「東大宮店(さいたま市見沼区)」を開設予定です。

「新しいエリアでは、まだ訪問看護の文化が根付いていないかもしれない。だからこそ、啓蒙的な活動や、地域行事への参加、ボランティアなどを通じて、地域に顔を出していきたいと考えています」(亀谷さん)

この拡大にあたり、安田さんは現場の安全性を担保するための「仕組みづくり」にも力を入れたいと話します。

「今やっている取り組みをマニュアル化することで、スタッフが安心して動ける土台を作りたい。店舗が増えても、“アスポスらしいケア”が続けられるようにしたいんです」(安田さん)

新たな挑戦の先にあるのは、“変わらない想い”。

「人数が増えても、働きやすい環境は絶対に変えたくないんです。もっと良くなる可能性もある。だから常に模索して、スタッフと一緒に育てていけたらと思っています」(野口さん)

インタビュアーより

亀谷さん・野口さん・安田さん、3名の関係性はとにかく温かく、まるで家族のようでした。経営と現場が互いを尊重し合い、目線を揃えて取り組んでいるからこそ、アスポスの訪問看護には“人に優しい”空気が流れているのだと感じました。

働く人が心と体に余裕を持てる職場は、きっと利用者さんにもそのやさしさが伝わるはず。そんな「看護師にとっての理想の環境」がここにあると思いました。

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事業所概要

ステーション名:あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻

 運営法人名:株式会社アスポス

 開設日:2021年1月1日

 所在地:埼玉県さいたま市岩槻区本町3-20-15 亀谷大工町ビル2階

 アクセス:東武アーバンパークライン「岩槻駅」より徒歩7分(約600m)

 Webサイトhttps://aspos-hokan-iwatsuki.com/

理念:「明日(未来)をサポートする力となり、明るく幸せな時間をお届けする」

 サービス対象:乳児から高齢者まで全年齢層対応

特徴

  •  実務経験豊富なスタッフによる同行・ICT支給による学習支援
  •  駅近で通勤利便性が高く、地域密着型
  •  スタッフの笑顔とライフスタイルを大切にした柔軟な職場文化

事業所紹介ページhttps://ns-pace-career.com/facilities/15760

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記事提供:NsPace Careerナビ編集部

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