インタビュー

元気なうちから、地域に出ていこう

地域の高齢者は医療や介護が必要になって初めて、専門職に関わったという方が多いでしょう。しかし、澤登さんはもっと前の元気なうちから、お互いが関わることが大切だとおっしゃいます。
『みま~も』に参加することで、参加者ご自身(『みま~もサポーター』)にどんなメリットがあるのか、お伺いしました。 

『みま~もサポーター』のメリット

澤登:
例えば病院に入院して、医療や介護のサービスが必要となり地域に帰るとします。その方たちに医療や介護のサービスだけを提供して、地域で暮らし続けられるかというと、これが難しい。
こちらの平均寿命と健康寿命のデータをみてください。
日本は世界的にみても長寿国ですが、女性の場合には平均寿命約87歳、健康寿命が約75歳で、介護や医療が必要な状態が平均約12年もあるというデータがあります。この約12年というのは、専門職が関わる期間と言ってもいいでしょう。
一方、『みま~もサポーター』は平均加入年齢が72歳なので、活動の中で元気なうちから専門職と関わることになります。
これは健康でいる時間を長くする、あるいは介護になってからも、顔の見える関係の専門職にケアしてもらえるというメリットがあります。 

新型コロナウイルスの影響


―新型コロナウイルスの影響で、できなくなった取り組みも多いかと思いますが、今はどんな活動をされていますか?
澤登:
一部セミナーや公園での体操などはコロナ禍で一旦中止にしています。その代わりに『みま~も』のYouTubeチャンネルを作り、専門職がオンライン上でいろんな情報をあげていています。
コロナ禍で、高齢者の中でも今まで地域とのつながりも十分にあって、自分自身が地域のいろんな活動も積極的に参加していた方ほど、影響がすごく大きいと感じます。
活動などが一切なくなってしまったわけで、そういう中かで精神的に落ち込んでしまったり、うつ症状や認知症が進んでしまった、という話も多く聞きました。
『みま~も』は、2020年8月くらいから今までと同じような活動を再開する予定でしたが、セミナーでもまだまだ人と会うのが怖い、自粛したいという人も多いですし、平行してオンラインでも参加できるものを少しずつはじめて、選択肢を増やしているところです。
―時代に合わせて地域に合わせて、変化し続けながら活動されているんですね。
澤登:
はい。しかし、まだまだ高齢者の人たちにとってオンラインの参加は難しいものがあります。スマホを持っている人は7割ほどいるのですが、多くは電話機能として活用しているだけなんです。
人と繋がる手段としての操作はまだまだできない人たちが多く、高齢者の方たちにもスマホやパソコンなどにも慣れてもらう、つながりを切らさないでいられるような取り組みも引き続きやっていきたいと思います。
コロナの状況になって地域の人の声を聞きながら柔軟に、スピード感をもって新たなことをはじめています。
『みま~も』は自治体や行政などのしがらみにとらわれないから、いろいろなことが可能なのかもしれません。楽しいからこそ、みなさんやっているし、続けていける。それが何より大事なのかなと思います。 

牧田総合病院 地域ささえあいセンター
センター長
澤登久雄
大学時代、児童演劇に夢中になり、舞台芸術を提供する地域の団体職員として8年勤務。結婚し、子供ができたことをきっかけにデイサービスに就職。介護福祉士・ケアマネージャー・社会福祉士の資格を取得後、牧田総合病院に入職。病院内に地域ささえあいセンターを立ち上げ、センター長として地域貢献に尽力している。
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