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Nurse for Nurseによる「看多機での在宅看取り」推進・普及啓発事業

Nurse for Nurseによる「看多機での在宅看取り」推進・普及啓発事業

在宅医療を支える人が輝ける社会を目指すNsPaceでは、在宅看取りの担い手を増やそうと取り組む団体の活動を応援しています。本記事では、一般社団法人Nurse for Nurseが公益財団法人テルモ生命科学振興財団の助成を受けて実施する「看多機での在宅看取り推進・普及啓発事業」をご紹介します。看護職・看護学生の皆様の学びや次の一歩を後押しする見学プログラムやウェビナーについて、ぜひご覧ください。

執筆:門元 記子(かどもと のりこ)/一般社団法人Nurse for Nurse 代表理事
2005年3月、慶應義塾大学看護医療学部卒業。看護師・保健師、公衆衛生学修士。国家公務員共済組合連合会虎の門病院勤務を経て、東京大学大学院公共健康医学専攻にて修士号取得。その後、国連人口基金(UNFPA)ジンバブエ事務所で3年半勤務したのち、世界保健機関(WHO)ソロモン諸島事務所にて勤務。2021年にジョンズ・ホプキンズ大学のコミュニケーション学修士号取得。

Nurse for Nurseとは?

一般社団法人Nurse for Nurse(以下、NfN)は2021年に設立された非営利型の一般社団法人で、看護職のキャリア開発支援を通してさまざまなローカルおよびグローバルな社会課題解決を目指している団体です。運営含め、会員はすべて看護職、分野は違ってもお互いのキャリアを応援しながら、全国、全世界でさまざまな社会課題解決に取り組んでいます。

NfNでは公益財団法人テルモ生命科学振興財団2025年度医療貢献活動助成に2度目の採択を受け、「看護職や看護学生に向けた看多機での在宅看取りの推進・普及啓発」事業を実施しています(実施期間:2025年12月~2027年3月)。

我が国では病院で亡くなる方が約65%を占め、自宅で亡くなる方は16%に留まっています。 一方、令和4年度に実施された「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査」では、一般国民が「最期を迎えたい場所」として自宅を選択した割合は、1年以内に死に至る病気の場合で43.8%、末期がんや重い心臓病の場合は30%前後でした1)。本人が希望する最期の場所と実際に亡くなる場所との間には一定の乖離があり、その希望が実現しない要因はさまざまありますが、医療の高度化とともに一般市民が在宅で看取ってもらえる、家族が看取れるということが理解されていない現状もあります。また、尊厳ある看取りを支える看護要員の確保が難しいという実態も浮かび上がっています。特に看護基礎教育に「在宅看護論」がない世代(平成8年以前)や訪問看護の経験がない者は、在宅看護のイメージを持てない者も多いといわれています。

そこで、本事業では近年新たな支援提供先として注目やニーズが高まっており、事業者数および利用者数が増加傾向にある看護小規模多機能型居宅介護施設(以下、看多機)での看取りに焦点を当てています。

看多機について学んでみませんか?

NfNでは看護職のキャリア開発支援の一環として「看多機」について広く知っていただき、一人でも多くの方に携わってみよう、開業してみよう、と思っていただけるように取り組んでいます。看多機は医療依存度の高い方であっても、在宅での療養を可能とすべく通所、泊り、訪問(看護と介護)を組み合わせたサービスを提供しています。サービスが一カ所に集中していることでさまざまな事業所との調整を担っているご家族の負担も減り、ご家族にとっても頼りになる施設といえます。

超高齢社会を迎え、在宅看取りを含めた在宅支援の受け皿がますます必要となるなか、NfNでは看護職の皆様に下記事業をお届けします。

(1)「看多機」見学プログラム:看多機に行ってみませんか?見てみませんか?

「看多機」見学プログラム

2026年9月、全国からご関心のある看護職を対象に「看多機」を2か所見学していただくプログラムを実施します。本プログラムでは、地域における看多機での看護、その役割や看取りについて経営者や看護職、利用者の視点から学ぶ機会を提供します。

過去の参加者からは小規模多機能との役割の違い、「点」でのサービスが「線」でつながりシームレスな支援が実現できていること、多職種連携の大切さなどを感じていただきました。

また、ご協力いただいた株式会社ラピオンの柴田さんからは「経営よりも運営が難しい」というお話もありました。ぜひ、その実態を肌で感じてみてください。そして、小グループでの実施ですので、お互いに学びを深めていただける機会になると思います。

ラピオンナーシングホームの様子1

2023年度の実施報告はこちら

ご協力者・訪問先:
● 柴田 三奈子氏:株式会社ラピオン 看護小規模多機能型居宅介護 ラピオンナーシングホーム 代表取締役(東京都日野市)
福田 裕子氏:まちのナースステーション八千代 統括所長・管理者(千葉県八千代市)

対象:
● 日本国の保健師・助産師・看護師免許保有者(いずれか1つ以上)
● 看多機での看護、そこでの看取りに関心のある方(経験は問いません)
● プログラムの全日程(下記)に参加が見込める方

プログラム日程:
● 2026年8月22日(土)09:00-10:00:NfNによる参加者事前オリエンテーション(オンライン)
● 2026年9月11日(金)~12日(土):2つの看多機へ半日ずつ訪問(事業オリエンテーション、見学、質疑応答など)
● 2026年9月27日(日)16:00-17:30:見学プログラム参加者報告会(オンライン・看護職および看護学生に公開予定)
● 2026年8月~9月:1対1のオンライン・キャリア相談
*NfNのキャリア相談サービスをご活用いただきます(希望者のみ)。

募集人数:6名

参加費:無料(交通費・旅費〈日当・宿泊費含む〉をNfN規定により最大5万円まで補助)

募集〆切:2026年7月18日(土)

応募方法:募集要項をご確認いただき、応募フォームをご送信ください。

お申込みバナー

(2)ウェビナー『ほぼ自宅、ときどき第2のお家』アーカイブ配信のご案内*日本訪問看護認定看護師協議会後援

2024年12月、Nurse for Nurseでは「『ほぼ自宅、ときどき第2のお家』訪問看護・介護・通い・泊り全て対応可能な看多機での生活、最期について考えてみませんか?」と題したウェビナーを開催しました。

「ほぼ自宅、ときどき第2のお家」訪問看護・介護・通い・泊り全て対応可能な看多機での生活、最期について考えてみませんか?

第1部では、看多機の概要、提供サービスや事例の紹介を通して、その役割や看多機を利用した看取りの実際についてご紹介いただきました。また、看多機でご主人を看取られたご家族の方へのインタビュー動画も共有しました。そして、第2部では、いただいた質問に対して、ご登壇者のご経験を交えてお答えいただきました。現在、本動画をYouTubeでアーカイブ配信しております。ウェビナー実施報告含め、ぜひ、ご覧ください。

こんな方におすすめ:

  • 看多機の仕組みや運営に関心のある方
  • 看多機での生活やケアについて知りたい方
  • 在宅看取りに関心のある方

視聴者の声:

  • 看多機の良さ(家族や本人の状態に合わせて、訪問と宿泊を柔軟に対応できるなど)がわかった。
  • ビデオメッセージは実際の状況がイメージしやすくとてもよかった。
  • 事例から利用者を支える姿がイメージできました。
  • 今後、起業も視野に入れていたので、たいへん参考になりました。
アーカイブ視聴

「看多機」に関心を持っていただいた皆様へ

ラピオンナーシングホームの様子1

全国的に事業数が伸びている看多機ですが、まだまだ数は足りておらず、看多機がない自治体もあるのが実情です。NfNは本プログラムを通して、看護職が看多機で提供するケアや在宅看取りについても理解を深めていただき、看多機で働いてみたい、看多機を開設したい、という看護職のキャリアを後押しできればと考えます。そして、この事業によって「自宅で最期を迎えたい」という多くの国民の想いが実現できる社会となることを願っています。

Nurse for Nurse会員登録について

最後に、Nurse for Nurseは看護職同士でのキャリア開発支援を通して社会課題の解決を目指しています。皆様にもお互いのキャリアを後押しする輪に加わっていただきたく、会員を募集しております。看護職同士がつながり、新たな発見(タグラインであるConnect and Discover)を通して、社会課題解決を一緒に目指しましょう。会員サービスには(1)会員データベース閲覧、(2)オンライン・キャリア相談、(3)交流会などのイベントへの参加などがあります。会員登録はホームページから。皆様のご登録をお待ちしております!

*本事業は2023年度に続き「公益財団法人テルモ生命科学振興財団2025年度医療貢献活動助成」を受け実施しています。

【引用文献】
1)人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査報告(令和 5 年 12 月).
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/saisyuiryo_a_r04.pdf ;71
2026/6/30閲覧

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