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訪問看護の社長業~創業経営者 水谷氏から学んだこと 利益についての方針編~

更新日:2021年6月1日
第8弾は「利益についての方針」についてお伝えします。
医療・介護職の潜在意識に「利益・儲け=悪」があるとすれば、それは「利益」の本当の意味・機能について学んでないからだと、ソフィアメディ創業者の水谷氏は事あるごとに管理者や幹部に伝え続けていました。当然、経営方針書の大事な一項目としても記載をしています。
医療・介護だからといって利益を求めてはいけない存在ではなく、社会一般の企業同様、良質なお客様サービスの事業を永続的に続けるために、利益を生み続けなければならない。そして、利益が無くて一番不幸になるのはお客様だと明言しておりました。  

利益についての方針

利益には3つの機能があります
事業経営の健全性と有効性を判断する物差し
危機を回避する(事業、商品やサービスの陳腐化を防ぎ生産性を高める)
◆成長と発展のために必要な資金調達ができる

方針

1.利益があってこそ、我社が存続し発展し繁栄します。
2.利益があってこそ、正しいサービスができます。
3.利益があってこそ、生活が安定し向上します。
4.利益があってこそ、社会に貢献できます。
5.利益があってこそ、競争相手と戦うことができます。
6.利益があってこそ、感謝の心が芽生えます。(衣食足りて礼節を知る)
7.利益があってこそ、自信をもってお客様第一主義に徹することができます。
8.利益はどれだけ、お客様に喜んでいただいたかの結果です。
9.利益より大切なのは、信用です。
10.不正にまつわる利益は、すべてを失います。
11.恒産なければ、因って恒心なし
 (=経済的潤いが無ければ、人心は乱れるということ)  
利益確保をコストカットにだけ執着するのは、普通の経営者が罹るコスト病である。必ずサービスの質は落ちるし、一番大切なものは「コスト」になってしまい、お客様サービスにかかる経費など真っ先に削られて、お客様を怒らせたり、信頼を失くしたりするものである。大切なのはコストではなく、収益である。
 シンプルな内容ですが、水谷氏の長い業界経験・実業家魂が凝縮されたものと思います。
「9.利益より大切なのは、信用です」ですが、利益は大事と言いつつも、優先順位を明確にしているのも特徴の一つです。  

コストカットについて

方針の末文にあるコストカットの話ですが、「もっとコストをかけろ。お客様から、ここまでやってくれるのか、と思わせてはじめて物事のスタートだ。」と、私が営業課長時代には厳しく指導されたのを思い出します。お金の無駄遣いはしないが、コスト削減作業に費やす時間があれば、社外に出て新規収益事業や営業企画につながるニーズを拾って来るようによく指導されました。
具体的に例を挙げると、
・毎月のお客様向けのお便り発行(在宅療養のための耳より情報中心)
・健康測定会(骨密度/体組成/血管年齢測定、看護師による相談)
・ケアマネ向け介護情報セミナー
・地域感謝祭(地域振興目的での健康測定会、軽食コーナー、子供用遊戯コーナーなど)
・行政委託の介護予防事業教室(医療専門職による教室 年間100本程)
・お客様の自作美術/工芸品などの展示会
・お客様参加型の家族会&遺族会(デイサービスの車両を借りて送迎付き)
・バスに乗っての日帰り旅行(都内近郊観光地、クルーザー貸切り、近隣県の温泉宿など)
などです。
物品購入などの経費はあまりかからなくても、ほぼすべてにおいて多くの人員投入をしていますので、実際の人件費についてはかなりの額の持ち出しでした。
要はコストをコストと見るか? 投資と見るか?という観点です。ぜひみなさまにおいても利益を沢山あげ、未来への投資にお金を遣っていただければと思います。
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一般社団法人訪問看護エデュケーションパーラー理事長  上原良夫
【略歴】
2012年 ソフィアメディ(株)入社。訪問看護事業の営業開発課長・教育研修事業部長・介護事業統括部長・医療連携推進室長を経て、(株)CUCの支援医療法人の訪問診療事務長、在宅事業企画担当。
2020年7月より一般社団法人訪問看護エデュケーションパーラー理事長に就任。訪問看護事業の教育研修企画・ 各種 コンサルティング、業務委託においてアームエイブル(株)ゼネラルマネージャー兼務   

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