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誰かの人生に、まっすぐ寄り添いたい──病院から在宅へ転じた看護師の決断~YC町田訪問看護リハビリステーション・吉満さんにインタビュー~
誰かの人生に、まっすぐ寄り添いたい──病院から在宅へ転じた看護師の決断~YC町田訪問看護リハビリステーション・吉満さんにインタビュー~
インタビュー
2026年1月6日
2026年1月6日

誰かの人生に、まっすぐ寄り添いたい──病院から在宅へ転じた看護師の決断~YC町田訪問看護リハビリステーション・吉満さんにインタビュー~

「もっと一人ひとりに寄り添える看護がしたい」 急性期の現場で多くを学び、充実した日々を送っていた吉満さんが、ふと抱いた思いでした。その気づきがきっかけとなり、選んだのは“生活に深く関わる”訪問看護というフィールド。利用者さんとの関係性を丁寧に築きながら、自分らしい看護の形を見つけていったそうです。 今回は、吉満さんのこれまでの歩みと、訪問看護に込める想いを伺いました。 【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 准看から正看へ、そして訪問看護の世界へ──キャリアのスタート 吉満さんの看護師としての道は、准看護師としての一歩から始まりました。最初に勤務したのは慢性期病院で、丁寧なケアをじっくりと学ぶ日々。その中で「もっと広い視野で、さらに専門性を高めたい」と正看護師の資格を取得し、20代で急性期病院に転職されました。 「もっと知識や技術を学びたいと思ったんです。急性期の現場は目まぐるしくて、やりがいもありました。循環器が好きで長く勤めていましたが、その後ICUに異動して…ちょうど友人に起業する誘いを受けたんです。病院の外にも関心がありました」 病棟では一日に何人もの患者さんと関わる忙しさの中で、笑顔や感謝の言葉に励まされながらも、病院外で過ごす患者さんにも気持ちが向いていったと話されます。 「友人との起業は、結局流れてしまって。でも訪問看護はやってみたい気持ちがあったので、飛び込んでみたんです。ただ、その訪問看護ステーションの管理者さんがあまり誠実ではない方で…。信頼関係が築けず、離れました」 結婚を機に転居先の横浜で新たな働き方を探していた吉満さん。転職した訪問看護ステーションでは、管理者さんの言動や態度を信頼できず、離れる決心をされたそうです。 「約束が守られないことが続いて、“誰と働くか”って本当に大切だと感じました」 その後は自ら情報を集め、いくつかの訪問看護ステーションを比較。面接での雰囲気や、スタッフ同士の温かいやりとりに惹かれて選んだのが、YC町田訪問看護リハビリステーションでした。 訪問の現場で見つけた「看護師としての軸」 2024年1月、YC町田訪問看護リハビリステーションに管理者として入職。町田市内でも集合住宅が多く、独居の利用者さんが多い地域です。インフラとしても訪問看護がキーになっており、内服管理と状態観察をきっかけに訪問看護を利用し始める利用者さんもいるとか。 「“看護”だけで終わらない、“生きる”を支える仕事なんです」 病棟時代には味わえなかった“密度の濃い関わり”や“信頼関係の積み重ね”に、大きなやりがいを感じているといいます。 「循環器病棟が長かったので、緊急対応は自分の強みだと思っています。たとえば、頻脈が出ている利用者さんに対して、その人の生活背景や考えも考慮した上で、どうしていくか一緒に考えたり、相談したりしますね。ご家族やご本人の意向が大事だと思っていて」 今までのキャリアを存分に活かしながら、新しいスタートを切った吉満さん。訪問看護の世界は、思ったよりもすぐになじめたと話します。 「病院だと先生のレスポンスが早く、すぐに動ける良さがあったんですが、訪問看護だと病院ほど早く解決できないこともあって。あとは社会保険の制度の限界とか。でも、今まで多職種と連携して働いてきた経験もあるし、バランサーとしての役割もあったから、意外とギャップは大きくなかったですね」 笑顔でそう話す吉満さんは、まるで訪問看護師になるべくして、これまでの道のりを歩んできたかのようです。 親しみやすい雰囲気の吉満さん。地域から様々な利用者さんの依頼を受けるそうです。 チームで支える“ひとりじゃない訪問看護” 訪問看護は「一人で完結する仕事」と思われがちですが、YC町田訪問看護リハビリステーションでは、“ちいさな相談”をする機会があり、チームワークを大切にしています。 「週に一回はオンラインも含めて、みんなで顔を合わせる時間を作っています。やっぱり話し合うことは重要だし。それにスタッフと僕との1on1では、今思っていることや困っていること、いろんなことを吸い上げる時間にしています」 同行訪問や定期的なカンファレンス、日々の何気ないやりとりを通して、吉満さんは“ひとりじゃない看護”を実感しています。 「困っている人がいたら、自然にサポートする文化が根付いています。そんなチームだから、安心して利用者さんと向き合えるんだと思います」 未来への展望── 一歩踏み出す人の背中を押せる存在に 吉満さんが大切にしているのは、目の前の一人ひとりと丁寧に向き合う姿勢です。 「訪問看護では、より利用者さんやご家族が“選択する”ということを大切にしています。メニュー表みたいに『これと、これがありますがどうしていきましょうか?』という感じで、その人が自由に選択できることがポイントだなって。」 スタッフにも管理者として、「利用者さんを主に考える」という姿勢を伝えているといいます。 「極論、その人が望んだことならいいと思うんです。もし、ご自宅で亡くなる予定だったとしても土壇場でやっぱり病院に行きたいってなったとしても、それはそれでいいと思うんです。結局は正解なんてないんですから」 まっすぐな目で話してくださった吉満さん。今後は、地域でほかの訪問看護ステーションと連携を強化していきたいと考えているそう。そんな吉満さんに、今後どんな看護師さんと一緒に働いていきたいか伺ってみました。 「そうですね…。仕事はあとで覚えていけるので、それよりもお互いに尊敬の念が消えない関係っていうか、そういう人間関係を築いていける人がいいですね。僕は必ず人は成長すると思っているので、何回でも同行訪問してじっくりやっていけばいいと思います。自分の成長の立ち位置を確認しながらチャレンジしていけるといいかな」 技術や知識以上に“人間性”を重視した考えは、吉満さんだからこそ。 「子育て世代のスタッフも多いので、お子さんのお迎えに合わせて非常勤として働いている方もいます。基本的には9時から17時の勤務なので、プライベートや家庭を大事にしながら働けますよ」 また、YC町田訪問看護ステーションには、働き続けるための土台もあります。勤務時間が原則7時間なのは、子育て世代にとっては非常にありがたい勤務です。土日祝日はお休みで、もし訪問が必要な利用者さんがいる場合は半日勤務して、別の日で代休を取るようにしているそうです。移動時間もできるだけ負担にならないように、ルートを設定しています。 働く人が、働き続けることができるような仕組みを考え、実践しているのです。 スタッフは、日頃の会話から利用者さんの情報共有を大切にしています。 インタビュアーより 吉満さんのお話からは、「人との信頼関係」に対するまっすぐな想いと、訪問看護にじっくりと向きあう姿勢が丁寧に伝わってきました。訪問看護は、看護師としての原点に立ち戻れる場所なのかもしれません。もし今、転職や働き方に悩んでいる方がいたら──吉満さんの言葉が、きっと優しく背中を押してくれるはずです。 事業所概要 事業所名:YC町田訪問看護リハビリステーション 所在地:東京都町田市木曽東3-8-22 3階 アクセス:JR横浜線「町田駅」よりバス10分/「古淵駅」より徒歩15分 電話番号:042-709-3952 スタッフ数:看護師8名、理学療法士3名、作業療法士1名、事務1名 特徴:団地・集合住宅が多く、独居の利用者さんが中心。地域に密着した丁寧な訪問看護を実践している。 運営方針:私たちは、東京都町田市木曽東を拠点に地域に根ざした訪問看護リハビリサービスを提供しています。 私たち看護師・理学療法士・作業療法士は、医師・ケアマネージャーの皆様を始め様々な方々と連携し、24時間・365日、ご利用者様とそのご家族様に安心して日常生活を送って頂けるお手伝いをいたします。在宅医療を支えていらっしゃる皆様と共に地域で最も頼りがいのある事業所となるべく精進して参ります。 一人ひとりのニーズや生活スタイルを大切にし、日常の看護から専門リハビリまで、幅広いサービスをご提供します。温かい環境の中で、皆様と共に過ごしやすい生活を築いていきましょう。 事業所紹介ページ:https://ns-pace-career.com/facilities/16699 この記事を読んで「訪問看護、自分にもできるかも」と感じた方へ 「もっと患者さんと関わりたい」「自分らしい看護を実現したい」そう感じている看護師の方は少なくありません。 NsPace Careerナビでは、訪問看護の現場で働く看護師のリアルな声を多数掲載しています。 精神科訪問看護で活躍する看護師の声 未経験から訪問看護を始めた体験談 育児と両立しながら働く現場の実例 各ステーションの教育体制・チーム文化 さらに、キャリアの悩みやモチベーション維持のコツなど看護師として働くうえで役立つ記事も充実。 「自分に合う訪問看護の職場って、どんなところだろう?」そのヒントが、きっと見つかります。 ▶ 他の訪問看護師インタビューを読むhttps://ns-pace-career.com/media/ 記事提供:NsPace Careerナビ編集部

経営と現場の信頼が支える“安心して働ける場所”~あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻 亀谷さん・野口さん・安田さんにインタビュー~
経営と現場の信頼が支える“安心して働ける場所”~あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻 亀谷さん・野口さん・安田さんにインタビュー~
インタビュー
2025年12月23日
2025年12月23日

経営と現場の信頼が支える“安心して働ける場所”~あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻 亀谷さん・野口さん・安田さんにインタビュー~

埼玉県さいたま市岩槻区にある「あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻」。運営法人である株式会社アスポスの代表取締役・亀谷雄志さん、取締役・野口多由美さん、所長・安田隆明さんが三位一体となって築くこのステーションでは、「明日(未来)をサポートする力となり、明るく幸せな時間をお届けする」という理念のもと、地域に根ざした訪問看護が提供されています。 【※本記事はNsPace Career が事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Career が担当しました。】 不動産業と両立しながら訪問看護へ――異業種からの挑戦 「私、不動産業の仕事をしているんです」 そう語るのは、株式会社アスポス代表取締役の亀谷雄志さん。不動産会社の社長を続けながら、新たに訪問看護ステーションの立ち上げに挑んだ背景には、偶然と挑戦が重なった経緯がありました。 「コロナ禍で社会が大きく揺れるなか、何か新しいことに挑戦したいという気持ちが芽生えました。そのとき、社員の奥さんが看護師で、『訪問看護という世界がある』と教えてくれたんです」 看護や医療に関する経験は一切なかったものの、不動産業で培った経営の視点を活かしながら、亀谷さんと取締役の野口多由美さんは、自分たちの手で事業を立ち上げようと決意。フランチャイズという選択肢も検討したものの、最終的には自ら制度や支援策を学びながら、ゼロからの自走に踏み出しました。 「開業支援や会計ソフト、管理ツールなど、使えるものは全て活用しました。医療知識がないからこそ、仕組みを整えることで、土台を固めていったんです」(亀谷さん) このように、不動産業とは全く異なる分野への新規参入という大胆なスタートながら、着実な学びと実行力によって、ステーションは少しずつ形になっていきました。 あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻を立ち上げた亀谷さん(写真右)と野口さん(写真左) スタッフの声が届く、風通しの良い運営体制 「一番大変だったのは、やっぱり人材の採用ですね」 そう振り返るのは、取締役の野口さん。医療業界未経験というハンデの中で、看護師という専門職をどう迎え入れるか。初期からの大きな課題だったと語ります。 「SNSでの発信や、人材会社との連携、社員紹介……あらゆる手段を駆使して採用活動を続けてきました。ありがたいことに、少しずつ人とのつながりの中から良いご縁が生まれてきています」(野口さん) その中で、もう一人のキーパーソンとなるのが、現在所長を務める安田隆明さん。彼が参画したことで、現場と経営の間にしなやかな橋がかかり、組織全体の風通しが一段と良くなったといいます。 「管理者としての彼の存在が本当に大きい。スタッフの声を的確に拾い上げ、僕たち経営陣とも密にコミュニケーションを取ってくれる。だから意思決定も早いし、現場の声を柔軟に反映できる体制ができていると思います」(亀谷さん) 現場と経営が尊重し合いながら運営されるこの関係性こそ、アスポスの大きな強みとなっています。 そしてもう一つ、このステーションが大切にしているのが「関係性の見える運営体制」だ。管理者の安田さんはこう語る。 「うちは経営者と現場の距離がとても近いんです。現場の看護師から『こうしたい』という声があれば、すぐに私が聞いて、必要に応じて亀谷社長や野口さんに相談します。意思決定が早く、スタッフが“聞いてもらえている”と実感できる職場だと思います」 実際、記事に登場いただいた3名のやりとりからも、その関係性の温かさと信頼の深さがひしひしと伝わってきました。職種や立場を超えて、互いを尊重し合いながら同じ方向を目指すこのチームワークこそ、最大の魅力ではないでしょうか。 現場で働き続けたい想いと、安田さんの看護観 「現場で働き続けたいという気持ちが強かったんです」 そう語るのは、安田隆明さん。彼は看護専門学校を卒業後、春日部市立医療センターに勤務。手術室、救急外来、消化器科、循環器科など、さまざまな診療科を経験したのち、感染管理認定看護師として病院の感染対策を担う立場に。 「コロナ禍では、コロナ病棟の立ち上げや院内感染管理を任され、地域や病院を守る立場として奮闘していました。でも、管理職としてキャリアを積むよりも、もっと現場で、利用者さんに直接関わる仕事を続けたいと思ったんです」 その想いに共鳴したのが、亀谷さん。「一緒にやらないか」と声をかけ、仲間に迎え入れました。 「訪問看護では、ご利用者さんとそのご家族をまるごと捉えて支援する必要があります。でも、それって看護師自身が“心と体に余裕”を持っていないとできないと思うんです」 だからこそ、訪問件数の調整や急な休みの配慮など、“スタッフの余裕”を最優先にする運営を心がけていると語ります。 優しい笑顔で利用者さんからの電話に対応する安田さん 安心して働ける環境づくりの工夫 あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻では、スタッフ一人ひとりの特性や希望に応じた柔軟な働き方を実現しています。 「共感が得意なスタッフもいれば、指導力のあるスタッフもいる。どちらが正解ではなく、その人に合った利用者さんをマッチングすることで、お互いに無理なく、より良いケアができると考えています」(安田さん) また、訪問体制はチーム制。担当制のように見えても、基本的には「全員で利用者を見る」体制をとっているそうです。 「朝礼・夕礼の時間には、記録を読むだけでは伝わらない“声”での情報共有を重視しています。オンコール中も、困ったらすぐに僕に連絡できる体制を整えています」(安田さん) さらに、教育方針にも特徴があります。 「一番吸収できるのは、“学びたい”と思ったその瞬間。その時に勉強できるよう、件数を減らしたり、研修を支援したりと柔軟に対応しています」(安田さん) 制度面でも、働きやすさを支える仕組みが整っています。タブレット・社用車・携帯電話は原則一人1台。冷蔵庫やウォーターサーバーなど、細かい配慮も行き届いています。 「『あの人は休んでもいいけど、私はダメ』なんてことは絶対にあってはならない。それぞれの事情に配慮し、お互い様の精神でやっています」(野口さん) 次なる挑戦へ――地域に根ざす2拠点目への想い 2025年9月、株式会社アスポスは2拠点目として「東大宮店(さいたま市見沼区)」を開設予定です。 「新しいエリアでは、まだ訪問看護の文化が根付いていないかもしれない。だからこそ、啓蒙的な活動や、地域行事への参加、ボランティアなどを通じて、地域に顔を出していきたいと考えています」(亀谷さん) この拡大にあたり、安田さんは現場の安全性を担保するための「仕組みづくり」にも力を入れたいと話します。 「今やっている取り組みをマニュアル化することで、スタッフが安心して動ける土台を作りたい。店舗が増えても、“アスポスらしいケア”が続けられるようにしたいんです」(安田さん) 新たな挑戦の先にあるのは、“変わらない想い”。 「人数が増えても、働きやすい環境は絶対に変えたくないんです。もっと良くなる可能性もある。だから常に模索して、スタッフと一緒に育てていけたらと思っています」(野口さん) インタビュアーより 亀谷さん・野口さん・安田さん、3名の関係性はとにかく温かく、まるで家族のようでした。経営と現場が互いを尊重し合い、目線を揃えて取り組んでいるからこそ、アスポスの訪問看護には“人に優しい”空気が流れているのだと感じました。 働く人が心と体に余裕を持てる職場は、きっと利用者さんにもそのやさしさが伝わるはず。そんな「看護師にとっての理想の環境」がここにあると思いました。 事業所概要 ステーション名:あすぽす訪問看護リハビリステーション岩槻  運営法人名:株式会社アスポス  開設日:2021年1月1日  所在地:埼玉県さいたま市岩槻区本町3-20-15 亀谷大工町ビル2階  アクセス:東武アーバンパークライン「岩槻駅」より徒歩7分(約600m)  Webサイト:https://aspos-hokan-iwatsuki.com/ 理念:「明日(未来)をサポートする力となり、明るく幸せな時間をお届けする」  サービス対象:乳児から高齢者まで全年齢層対応 特徴:  実務経験豊富なスタッフによる同行・ICT支給による学習支援  駅近で通勤利便性が高く、地域密着型  スタッフの笑顔とライフスタイルを大切にした柔軟な職場文化 事業所紹介ページ:https://ns-pace-career.com/facilities/15760 この記事を読んで「訪問看護、自分にもできるかも」と感じた方へ 「もっと患者さんと関わりたい」「自分らしい看護を実現したい」そう感じている看護師の方は少なくありません。 NsPace Careerナビでは、訪問看護の現場で働く看護師のリアルな声を多数掲載しています。 精神科訪問看護で活躍する看護師の声 未経験から訪問看護を始めた体験談 育児と両立しながら働く現場の実例 各ステーションの教育体制・チーム文化 さらに、キャリアの悩みやモチベーション維持のコツなど看護師として働くうえで役立つ記事も充実。 「自分に合う訪問看護の職場って、どんなところだろう?」そのヒントが、きっと見つかります。 ▶ 他の訪問看護師インタビューを読むhttps://ns-pace-career.com/media/ 記事提供:NsPace Careerナビ編集部

訪問が不安でも、大丈夫。寄り添う管理者と一緒に成長できる場所~訪問看護ステーションスイッチオン三田 坂倉さんにインタビュー~
訪問が不安でも、大丈夫。寄り添う管理者と一緒に成長できる場所~訪問看護ステーションスイッチオン三田 坂倉さんにインタビュー~
インタビュー
2025年12月16日
2025年12月16日

訪問が不安でも、大丈夫。寄り添う管理者と一緒に成長できる場所~訪問看護ステーションスイッチオン三田 坂倉さんにインタビュー~

「不安でも、大丈夫」。病院勤務から訪問看護へ転身し、訪問看護ステーションスイッチオン三田の立ち上げ期から管理者として成長してきた坂倉さん。利用者・家族・スタッフに寄り添いながら築いてきた信頼とチームワーク、その歩みを丁寧にたどります。訪問看護を始めたい方の背中をそっと押す一篇です。 【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 「訪問看護って、すごい」──1日の研修で見えた衝撃 看護師として長年、病院で働いてきた坂倉ちあきさん。整形外科や産婦人科、泌尿器、呼吸器といった幅広い診療科を経験し、地域包括支援センターでの勤務も経て、2017年に訪問看護の世界へと足を踏み入れました。 そのきっかけは、勤務していた病院での「1日の訪問看護研修」でした。 「病院と訪問の違いに、衝撃を受けたんです。病院って、何でも揃ってるじゃないですか。吸引機、ガーゼ……当たり前にあるものが、在宅にはない。そのなかで“どう工夫して、快適な生活を支えるか”っていう発想に、すごく惹かれたんです」 その体験から「いつか訪問看護に行きたい」という思いを抱き、数年後、その想いを形にしました。 「困ってることがあったら言える雰囲気」を作ることを大切にしている管理者の坂倉さん 廊下のすみにあった事業所、少人数で始めた日々 2021年、訪問看護ステーションスイッチオン三田の開設。坂倉さんは、いわば“創業メンバー”として、その立ち上げを見守る立場にありました。 「最初は本当に少人数。場所も、マンションの一角の、廊下の端っこみたいな場所からスタートしたんです。こじんまりと、“ここでやっていくんだな”って思いながら」 そこから数年、スタッフも利用者も少しずつ増え、マンション内の別の部屋へ、さらに広いスペースへと事業所は拡張していきました。 立ち上げ当初から関わる中で、坂倉さんが2022年に管理者となったことは、スタッフたちにとっても自然な流れだったのかもしれません。 「管理者になった時は、正直“何もわからない”という状態でした。でも、部長にいろいろ教わりながら、利用者さんやスタッフにも教えてもらいながら……。今でも“勉強しなきゃな”って思う毎日です」 その言葉には、決して奢らず、常に謙虚な学びの姿勢が滲んでいました。 利用者と家族に学ぶ、“人生の先生”としての在宅 訪問看護の現場では、利用者さんと向き合うだけでなく、その家族の姿に学ぶことが多いと坂倉さんは話します。 「ご家族がね、本当に一生懸命なんです。自分の時間を削ってでも、目の前の利用者さんを大事にしようとしている。その姿に、こっちが教えられることがたくさんあるんですよね」 “人生観を教えてもらっているような気がする”──そんな言葉を使って、坂倉さんは語ります。そして、ときにはこう声をかけることも。 「そこまで頑張らなくても大丈夫ですよ、って。無理しないでいいよって、伝えるようにしてるんです」 在宅ケアの現場では、支援制度の存在を知らず、ひとりで抱え込んでしまうご家族も少なくありません。だからこそ、使える制度や選択肢を伝える役割が訪問看護師にはあります。 「“こういう支援もありますよ”とお伝えすると、“そんなのあるんですか!”って驚かれることも多くて。ケアマネさんと一緒に、“どうしたらご本人もご家族も少しでも楽になるか”を考えるようにしています」 多職種連携にも、坂倉さんらしさがにじみます。 「うちは自社の居宅介護支援事業所もありますし、他社の居宅介護支援事業所のケアマネージャーさんからご紹介いただくことも多いんです。できるだけこまめに報告するようにしています。“言わないより、言った方がいい”って思ってるので」 ちょっとした変化も電話や訪問で共有する。それを続けることで、信頼関係が自然と築かれてきたのだそうです。 「“みんな、顔が穏やかですね”って言っていただくこともあるんです。顔を見ていただければ、安心してもらえるのかなって」 言葉だけではなく、表情や態度。そういった“顔を合わせるコミュニケーション”も、地域で信頼を得る上では大切にされていました。 不安に寄り添い、背中を押す「そっと聴く」リーダーシップ 「訪問看護って、一人で行くじゃないですか。だから、どんなに経験を積んだ人でも、やっぱり不安ってあると思うんですよね。私も、不安なこと、いまでもありますよ」 そう笑って語る坂倉さん。その言葉は、訪問看護に不安を抱くすべての人にとって、どれほど救いになるでしょうか。 「“不安だよね”って、まずはその気持ちに寄り添いたいんです。それから、“じゃあどうする?”をみんなで考えたい」 その姿勢は、教育の場面でも貫かれています。 「ラダー制で、その人の目標に合わせた支援をしています。でも、“独り立ち”のタイミングは、不安がなくなってから。そこまでは、私や経験のあるスタッフがしっかり同行します」 同行期間に明確なリミットを設けず、「大丈夫」と納得できるまで見守る。坂倉さんのそのやさしさは、同時に強さでもあります。 「一人で判断するのは、やっぱり怖い。でも、だからこそ、“みんなで話そう”“相談しよう”という文化を大事にしてるんです」 「困ってることがあったら言える雰囲気」を作ることが、何よりも大切なのだといいます。 「管理者って、前に出て“こうして”って指示するイメージがあるかもしれません。でも私は、みんなの考えを“引き出す”ことを大事にしたいんです」 「聞くこと」「信じること」「一緒に悩むこと」。坂倉さんのリーダーシップは、“そっと寄り添う力”に満ちていました。 和やかな雰囲気の訪問看護ステーションスイッチオン三田のみなさん 看護師・セラピストが支え合う職場で目指すもの 訪問看護ステーションスイッチオン三田には、看護師だけでなく、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が在籍しています。 「うちの強みは、看護もリハも全部揃っているところ。看護師じゃなくても見られるし、リハビリスタッフだけじゃなくても気づける。利用者さんを“チームで支える”っていう考え方が根づいているんです」 情報共有の場も、堅苦しいものではありません。 「事務所の中では、いつも誰かが“あの方どうだった?こういう変化あったよ”って話してます。会議じゃなくても、自然とカンファレンスみたいになってるんですよ」 まるで井戸端会議のように、和やかに飛び交う利用者さんの話題。その一方で、記録を打つときは皆真剣。メリハリを大切にしながら、チームの温かさが息づいています。 そんな職場で、坂倉さんが描く未来とは──。 「看護師でもリハでも、どっちからでも“助けてもらえる”ステーション。そう思ってもらえるように、もっと信頼される場所にしていきたいです」 そしてそのためには、スタッフの充実が欠かせない、とも。 「スタッフが増えれば、地域をもっと支えられるし、オンコール体制も整っていく。みんなでワイワイ、でもしっかり支え合える職場。そんなチームで、地域の“困った”に応えていけたらいいなって思っています」 「スイッチオン三田には、レストランがあり職員は500円で定食を食べることができます。美味しいご飯を安く食べられる、それは頑張った自分へのご褒美になるし、日々働く活力になります。ぜひ見学に来た時はレストランで食事も摂ってもらえたらと思います」 インタビュアーより 「私でも不安なこと、ありますよ」。そう語った坂倉さんのまなざしには、優しさと同時に、深い共感のまなざしがありました。訪問看護のやりがいを知っているからこそ、不安や悩みに寄り添える。そして、スタッフや利用者、家族への“尊敬の念”がにじむその言葉に、坂倉さんがいるからこの職場は温かいのだと感じました。ひとりで悩まず、みんなで考える。それがスイッチオン三田のスタイルです。 事業所概要(訪問看護ステーションスイッチオン三田) 事業所名:訪問看護ステーションスイッチオン三田 管理者:坂倉ちあきさん 所在地:兵庫県三田市南が丘2-6-12(神戸電鉄「横山駅」徒歩3分) 開設:2021年6月 提供サービス:訪問看護、訪問リハビリテーション 特徴: 高齢者マンション内で居宅・デイと連携 若手スタッフ中心 社内研修(月1回) 研修費補助あり 理念:住み慣れた家からその人らしくお出かけできるように 待遇:直行直帰・マイカー通勤可/ユニフォーム・社用車貸与/昼食費補助 求人:常勤看護師(オンコール対応可能な方)募集中 事業所紹介ページ:https://ns-pace-career.com/facilities/16498 この記事を読んで「訪問看護、自分にもできるかも」と感じた方へ 「もっと患者さんと関わりたい」「自分らしい看護を実現したい」そう感じている看護師の方は少なくありません。 NsPace Careerナビでは、訪問看護の現場で働く看護師のリアルな声を多数掲載しています。 精神科訪問看護で活躍する看護師の声 未経験から訪問看護を始めた体験談 育児と両立しながら働く現場の実例 各ステーションの教育体制・チーム文化 さらに、キャリアの悩みやモチベーション維持のコツなど看護師として働くうえで役立つ記事も充実。 「自分に合う訪問看護の職場って、どんなところだろう?」そのヒントが、きっと見つかります。 ▶ 他の訪問看護師インタビューを読むhttps://ns-pace-career.com/media/ 記事提供:NsPace Careerナビ編集部

一人じゃない訪問看護——「関わりの深さ」が私を変えた~ナーシングステーションナッセケアベイス宝塚・粟田さんにインタビュー~
一人じゃない訪問看護——「関わりの深さ」が私を変えた~ナーシングステーションナッセケアベイス宝塚・粟田さんにインタビュー~
インタビュー
2025年11月18日
2025年11月18日

一人じゃない訪問看護——「関わりの深さ」が私を変えた~ナーシングステーションナッセケアベイス宝塚・粟田さんにインタビュー~

病棟勤務で理想の看護とのギャップに悩んだ粟田さんは、「もっと関わりたい」という想いから訪問看護の道へ。 未経験からの挑戦に不安を抱えながらも、「ナーシングステーションナッセケアベイス宝塚」のチームに支えられ、安心して成長を重ねました。 生活に深く寄り添うケアを通して、看護観が「治療」から「暮らしの支援」へと変化。 今はこの場所で、自分らしい看護の形を見つけながら、訪問看護の魅力を実感しています。 【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 「人と向き合いたい」と看護師を志すも、理想と現実に揺れた病棟時代 「もっと患者さまと関わりたいのに、時間が足りない」。 粟田さんが看護師としてキャリアをスタートしたのは、急性期病棟でした。常に時間に追われる日々。申し送りや点滴、処置といった業務が立て込み、患者さんと一対一でじっくり向き合う余裕がなかったといいます。 「“その人らしく生きることを支えたい”と思って看護師になったのに、現場ではその思いを叶えられない。理想と現実のギャップに、少しずつ気持ちが追いつかなくなっていました」 そうしたなかで芽生えたのが、「もっと深く関われるケアはないか」という想い。そんな折に出会ったのが訪問看護という選択肢でした。 訪問看護との出会い——“怖さ”を超えて踏み出した一歩 「ひとりで判断しなきゃいけない——」。 訪問看護と聞いたとき、まず浮かんだのはその不安でした。一人で現場に向かい、状況判断を任されるというプレッシャーは、病棟勤務とはまったく違う世界のように思えたといいます。 「正直、最初はすごく怖かったです。でも、ナーシングステーションナッセケアベイス宝塚に入ってみると、そのイメージはすぐに覆されました」 困ったときはすぐに周囲に連絡が取れる体制、施設内の訪問看護だから声かけや相談の気軽さ、そして何より、同行訪問やカンファレンスを通じた“誰かとつながっている”感覚。 「誰かが必ず見守ってくれている——その安心感があったから、少しずつ不安は薄れていきました」 未経験からの挑戦だった訪問看護。けれど、“ひとりじゃない”という支えが、粟田さんの新たなキャリアを力強く後押ししました。 穏やかに話す姿が印象的な訪問看護師の粟田さん 利用者様と「生活」を共にするなかで変わった看護観 無機質になりがちな病室とは異なり、訪問先の利用者様の部屋には、その人ならではの風景が広がっている。部屋の家具や趣味の品、ご家族との距離感——それらすべてが、利用者様の「生活そのもの」でした。 「こんなに“その人のこと”が見えるんだと、衝撃を受けました」 生活の中に入っていくからこそ見える、体調の変化や心理的な動き。病院とは違い、“その日、その場所”で判断しながらケアを組み立てていく面白さもありました。 「体調を見ながら、外気浴のためにお散歩したり、鑑賞会やイベントでは普段見ることができない表情を発見できたりします。ヘルパーやリハビリのスタッフ共に、利用者様の好きな音楽、仕事のこと、家族の話を共有できるのもやりがいのひとつです」 医療行為だけでなく、“その人らしい時間”を支える。訪問看護に携わるなかで、粟田さんの看護観は「暮らしのパートナー」へと、大きく変わっていきました。 今、粟田さんが大切にすること——“チーム”と“自分らしさ”の両立 理学療法士でもある施設長の才さんは「ナーシングステーションナッセケアベイス宝塚」を、「三方良しを追求する」という理念を掲げ、利用者様(ご家族様)・地域・職員の良しを追求する職場であると話します。 「精神的にも経済的にも充実度を大事にしたいと思っています。やりがいも大事で、食事支援はこだわっていて。“最期まで自分らしく生きる”をテーマにしています。ありふれた言葉ですが、人生完了の瞬間と考えています。人生を全うできたと思えるように、多職種での強みを集めて願望をかなえるようにしていきたいのです」 看護師、介護士、理学療法士、言語聴覚士といった多職種の協力体制も整っており、それぞれが専門性を活かしてチームで支える仕組みが機能しています。 特にパティシエの経験があり、現在は言語聴覚士として勤務している職員が作る、嚥下に配慮したスイーツは好評だそう。毎月メニューを変えて利用者様に楽しんでいただいている。夏には施設内で“居酒屋”を提供し、季節感や日々の刺激になるようなイベントも計画されているそうです。 「少しでも好きなものを召し上がっていただけるよう、スタッフみんなで連携しています」 多彩な役割が集まって作るチームは、ケアの可能性を無限大にできる。 「カンファレンスで共有しておくと、誰かが急に行けなくても他の誰かがカバーできる。“私じゃなきゃ分からない”ではなく、“誰でも対応できる”ように整えることができる。それってすごいことですね」 また、育児との両立を支える柔軟な文化も、粟田さんにとって大切なポイント。 「子どもの行事があるときなど、チームで協力し合える雰囲気があるのがありがたい。“お互いさま”の文化ですね」 訪問看護を始めて、2年目を迎えた今——。 「不安もあったけど、すぐに相談できるスタッフとの距離の近さが魅力で。毎日、先輩の知識や技術が勉強になるし、成長を実感できるのが嬉しい。訪問看護を迷っている方がいたら、まずは見に来てみてほしい」 そう穏やかに語る粟田さんの表情には、「看護師としての原点を取り戻せた」確かな充実感がにじんでいました。 「やりがいをもって成長したい」という方とぜひ働きたい!と話す施設長の才さん インタビュアーより 粟田さんの語り口には、誠実さと温かさが滲んでいました。 「怖い」と感じていた訪問看護が、今では「最も自分らしくいられる場所」になった——その変化は、これから訪問看護を検討する多くの看護師の方々に、安心と希望を届けてくれるはずです。 利用者様の日常に静かに寄り添い、時には家族のように、またある時は人生の伴走者として関わっていく。そんな訪問看護の姿勢に、私たちも深く心を動かされました。 「ひとりで訪問する」という言葉の印象とは裏腹に、実際には常に誰かとつながりながら働いているという実感がある——その現場の温度感が、粟田さんの表情や言葉の端々から伝わってきました。 訪問看護の魅力は、現場で働く人自身の声を通じてこそ、よりリアルに、そして説得力をもって伝わります。このインタビュー記事が、「訪問看護って、いいかも」と感じるきっかけになればと願っています。 事業所概要 事業所名: ナーシングステーションナッセケアベイス宝塚 所在地: 〒665-0033 兵庫県宝塚市伊孑志1-8-45 アクセス:阪急今津線「逆瀬川駅」徒歩3分 訪問エリア:自社施設内のみ 運営方針:ナーシングステーションナッセケアベイス宝塚は、パーキンソン病をはじめとする神経難病やがん末期の方々に対し、専門的な看護・介護を提供する施設です。 私たちが最も大切にしているのは、「最期まで自分らしく生きる」こと。その人がその人らしく、尊厳を持って暮らせるよう、医療・介護・リハビリが一体となったケアを実践しています。 施設には看護師・介護士が24時間365日常駐し、夜間も安心して過ごせる医療体制を整えています。また、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といったリハビリ職との連携により、週5日の個別・集団リハビリを提供。身体機能の維持と生活の質の向上をサポートしています。 さらに、パーキンソン病やターミナルケアに精通した専門医との密な連携により、高度な医療的ニーズにも対応。スタッフ一人ひとりが専門性を高められる教育体制を整え、安心・安全で温かみのあるケアを追求しています。 通勤アクセスにも優れた立地にあり、働きやすさと専門性の両立を目指す看護師の方にとって、やりがいと成長を実感できる職場です。 事業所紹介ページ: https://ns-pace-career.com/facilities/16679 NsPace Career 記事提供:NsPace Careerナビ編集部 NsPace Careerナビでは、今回の記事のほかにも多数の事業所情報や役立つコンテンツを掲載しています。ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。 サイト: https://ns-pace-career.com/media/

チームで支え合いながら、地域とつながる~エール訪問看護リハビリステーション谷島さん・久保さんにインタビュー~
チームで支え合いながら、地域とつながる~エール訪問看護リハビリステーション谷島さん・久保さんにインタビュー~
インタビュー
2025年11月4日
2025年11月4日

チームで支え合いながら、地域とつながる~エール訪問看護リハビリステーション谷島さん・久保さんにインタビュー~

【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 30年の病棟経験を経て選んだ「その後の暮らし」への看護 「訪問看護を始めたのは、患者さんが退院した“その後”の暮らしがどうなっているのか、気になったのがきっかけでした」 落ち着いた語り口で、そう話すのは「エール訪問看護リハビリステーション」管理者・谷島薫さん。看護師として30年以上、内科・外科・整形外科・混合病棟・緩和ケアなど、実に幅広い領域を経験してきています。 その中で谷島さんが強く感じたのが、「病院を出た後」の患者さんの姿を知りたいという思いでした。 「病院では、入院中のケアや急性期の対応が中心になります。でも、本当にその方らしく生きていけるのは、自宅に戻ってからの時間なんですよね。『その人の生活にどう関われるのか』という問いが、訪問看護に進むきっかけになったと思います」 エール訪問看護リハビリステーションに入職した当初、谷島さんは現場の看護師として日々の訪問にあたっていました。ですが、その実直な姿勢と確かな経験が買われ、やがて管理者に就任することになります。 「私にとって“管理者”とは、何よりスタッフの健康と安心を守る存在であることが第一です。利用者さんに寄り添ったケアを届けるためには、まずスタッフ自身が心身ともに健やかでなければなりませんから」 その言葉通り、エールではスタッフのスケジュール調整や健康管理にきめ細やかな配慮がなされています。緊急当番で夜間に対応が発生した際は、翌日の午後から勤務にする、もしくは午後は在宅勤務で記録業務に専念する——。そんな柔軟な体制を整えていると言います。 「看護の現場では“その日そのとき”に100%のパフォーマンスを求められます。エールのスタッフは、一人一人がプロとして120%、時には200%のパフォーマンスで利用者様に接しています。だからこそ、疲労や不安を溜め込まないように、できる限りの支援はしたいと考えています」 谷島さんの語る言葉の端々には、看護師という職業への深い理解と、仲間への信頼がにじみます。 支え合い、成長し合う——“誰も一人にしない”チームの力 訪問看護と聞くと、「一人で現場に出て孤独そう」「困ったときに相談できる相手がいないのでは」といった不安を感じる方も多いかもしれません。しかし、エール訪問看護リハビリステーションはその“孤立”とは無縁のチーム体制を築いています。 「確かに、訪問中は基本的に一人。でも、ステーションに戻れば、必ず誰かがいて話せる。『それで合っていたよ』『次はこうしたらいいかもね』と、自然と会話が生まれる場所なんです」 そうした文化を支えているのが、毎日の朝夕の申し送りと月2回の症例カンファレンス。看護師とリハビリスタッフが一体となり、情報共有と対話を通じてチーム全体でのケアの質を高めています。 「〇〇さんといえば、この対応だよね、と全員がわかる状態が理想。利用者さんの情報を“誰かだけ”が知っているということがないようにしています」 また、新人教育においても、チームの“支え合い文化”は徹底されている。プリセプター制度のもと、入職初期には経験者が同行訪問を行いながら実践的な学びをサポート。さらに、管理者・代表との定期面談によって不安や疑問を拾い上げ、フォローにつなげる仕組みがあります。 「訪問看護が初めての方も多いので、“できて当たり前”という前提では接しません。“玄関では靴を揃えてから入室しましょう”という在宅ならではの接遇から、丁寧に教えています」 新人の1日の訪問件数は最大でも4件までに設定されており、利用者との信頼関係を築くことと、記録業務にゆとりを持って取り組むことの両立を大切にしています。 「教える側も、自分が初めて訪問に出たときの緊張感や不安をちゃんと覚えています。だからこそ、“大丈夫だよ、みんなそうだったよ”と言ってあげられる人が多いんです」 エールのスタッフが互いを思いやりながら日々を過ごしている理由——それは単なる職場のルールではなく、“支え合う空気”がごく自然に根づいているからなのです。 和やかな雰囲気で申し送りをするスタッフの皆さん 地域とつながる訪問看護——寸劇も、顔の見える連携も 「ケアマネ役で舞台に立ちましたよ。セリフが長くて、練習も大変だったけど、楽しかったですね」 そう語る谷島さんの顔には、思わず笑みがこぼれていました。 これは、豊島区の東部医療介護事業所学習交流会における出来事。地域住民や他事業所との連携を目的としたイベントで、エール訪問看護は、訪問歯科のチームと一緒に寸劇を行ったそうです。 「“ああ、こういうシーンあるよね”って、見ていた方々が笑ってくださったんです。医療や介護をちょっと身近に感じていただけたら、それだけで十分価値があると思っています」 この寸劇への参加は単なる余興ではない。エールが大切にする「地域との顔の見える関係づくり」を、まさに体現した活動です。 谷島さんによると、医師会・訪問介護・ケアマネ・訪問入浴など、多職種との横のつながりは、地域包括支援センターを起点に日常的に行われています。 「例えば、Aさんに関する情報を、ケアマネ・リハ・ヘルパーと共有して、“何か変化あった?”って聞き合える関係性があるだけで、支援の精度がぐんと上がるんですよね」 そのために重要なのが、電話やメールだけに頼らない「顔を合わせたコミュニケーション」。エールでは可能な限り現地での会議や同行訪問を通じて、相手と直接話す機会を大切にしています。 そうした取り組みにより、地域の方々からの信頼が厚くなり、「最近では、新規の利用者さんからのご依頼も増えているんです」と実績に繋がっていることを話してくださいました。 また、こうした連携を支えているのが、現場スタッフだけでなく、代表取締役・久保愛子さんの存在。久保さんは代表取締役でありながら、スタッフと一緒に訪問を行い、何より現場の理解を重要視。医療者として何ができるかを経営の立場で考えています。 「私も学習交流会に顔を出して、地域の皆さんとの繋がりを大切にしているんです。谷島さんが長いセリフを頑張って演じてくださって大盛況でした。新人教育の定期面談も入るようにし、スタッフの生の声をしっかりと聞きたいと考えています。」 久保さんのその言葉には、経営者としての目線と、現場を支える“応援者”としての気持ちが重なっていました。 利用者さんのお宅へ向かう谷島さん 『無理なく、楽しく働ける場所』を目指して 谷島さんに「訪問看護のいちばんの魅力は何ですか?」と聞くと、少し考えてから、こう答えてくれた。 「“自分の看護”ができること、ですかね。利用者さんと30分なり1時間なり、途切れずに向き合えるんです。『ちょっと待っててくださいね』がない。あれって実は、すごく大きな違いなんですよ」 病棟では次々に来るコール、処置、時間との戦い——。それらがない空間で、自分のペースで、その人の暮らしや想いを汲みながら看護を組み立てる自由さと責任。その両方が訪問看護の醍醐味なのだと話されます。 とはいえ、「自由」は孤独を伴いやすい。だからこそ、エールでは「一人で悩ませない」体制が何よりも重視されています。 「“訪問先で、これでよかったのかな?”と感じたとき、ステーションに戻ってすぐに誰かに聞ける。『それで合ってたよ、大丈夫』って言ってもらえる。それだけで、すごく安心できるんですよね」 そして、エールが目指しているのは、「誰もが無理なく、楽しく働ける場所」であること。 「うちは、無理してがんばる人を増やすのではなく、その人らしく働ける形を一緒に探していくステーションです。職種の垣根もなくて、リハさんとも自然に相談し合えるんです」 “この職場でなら、長く働けそう”——  そう感じてもらえるような環境づくりを、スタッフ全員で少しずつ積み上げてきたのだそうです。 今後について尋ねると、谷島さんは「個々の看護師が自分の“武器”を持って、地域医療に貢献できるようになれたら」と語られました。 「得意なこと、関心のあることを深めて、それぞれの強みを活かす。そうして“この町の看護、すごくいいね”って言われるようになれたら嬉しいですね」 そして最後に、求職者の方へのメッセージをお願いすると、谷島さんは、少し照れながらこう語ってくれました。 「“訪問看護って、一人で全部こなさないといけないんじゃないか”って不安に思われる方もいるかもしれません。でも、うちには『一人じゃない』と実感できるチームがあります。ステーションに戻れば、誰かが『おかえり』って言ってくれる。そんな場所です」 すると、ここで久保代表が明るい声でひとこと—— 「ほんと、それがエールのいいところです!ツーショット写真、絶対載せてくださいね(笑)」 この職場には、経験の豊かさだけでなく、人と人との間にあるやさしい信頼が根づいていた。 インタビュアーより インタビュー中、谷島さんは一貫して穏やかで落ち着いた口調でした。しかし、ステーションの話、スタッフの話になると、言葉が自然と熱を帯びていくのが印象的でした。 「その後の生活に寄り添う」という訪問看護の本質に、30年の経験を経て真摯に向き合っておられる谷島さん。理念を「言葉」で語るだけでなく、「仕組み」や「日常のふるまい」として体現している姿が印象に残っています。 また、インタビューの途中から随所でコメントしてくださった久保代表の存在も大きく、ステーション全体に漂う温かい空気感の背景には、現場と経営がフラットに関わる関係性があるのだと感じました。 “自分が幸せであることが、良い看護につながる”——  この理念を、一過性のスローガンではなく、日々の行動に落とし込んでいる現場でした。 事業所概要 事業所名:エール訪問看護リハビリステーション 所在地:東京都豊島区南大塚2‐29‐9サンレックス203 運営法人:株式会社ダイシン 事業所紹介ページ: https://ns-pace-career.com/facilities/16374 NsPace Career 記事提供:NsPace Careerナビ編集部 NsPace Careerナビでは、今回の記事のほかにも多数の事業所情報や役立つコンテンツを掲載しています。ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。サイト: https://ns-pace-career.com/media/

“みんなで育ち、みんなで看る”ステーション~知識をつなぎ、質を高める場所~訪問看護ステーションはまゆう 重岡さん・神谷さんにインタビュー~
“みんなで育ち、みんなで看る”ステーション~知識をつなぎ、質を高める場所~訪問看護ステーションはまゆう 重岡さん・神谷さんにインタビュー~
インタビュー
2025年10月28日
2025年10月28日

“みんなで育ち、みんなで看る”ステーション~知識をつなぎ、質を高める場所~訪問看護ステーションはまゆう 重岡さん・神谷さんにインタビュー~

【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 管理者ふたりのヒストリー 現場を導く看護師としての軌跡 訪問看護ステーションはまゆう管理者の重岡めぐみさんと、訪問看護ステーションはまゆう空桜音(あおと)の神谷裕美さん。ふたりは、それぞれ異なる経歴を経て、現在の訪問看護の現場を支えています。 重岡さんは18歳から病院での勤務をスタート。地域の中小病院やクリニックを経験した後、子育てと両立しながら内科、外科、産婦人科…と様々な領域で経験を積まれました。34歳のとき、友人の紹介で訪問看護の世界に足を踏み入れます。最初はパート勤務からのスタートでしたが、「一人ひとりにしっかり向き合える」そのやりがいに惹かれ、43歳で常勤に転向。現在は訪問看護ステーションはまゆうの管理者として、温かくも芯のあるマネジメントを実践しています。 「訪問看護って、利用者さんとの距離が本当に近いんですよね。『こんにちは』って玄関を開けたときから、その人の生活が見える。病院では得られなかった感覚でした」と重岡さん。 一方、神谷さんは、急性期から回復期、精神科病棟まで幅広い病院経験を持ちます。子育てと両立し、保育園看護師も経験しました。もともと在宅看護への興味があり、「どんな世界か分からなかったですが、魅力を感じていました。」との思いから在宅看護へ転身。現在は訪問看護ステーションはまゆう空桜音の管理者として、スタッフ育成や連携強化に力を注いでいます。 「病院で勤めているときに『忙しいがやりがいになっているな、この先が見えないな』と実感しました。病院と家では、看護のアプローチもまったく違うんですよね」と神谷さん。 異なるルートからたどり着いたふたりが共通して大切にしているのは、「利用者さん一人一人の生活を大事に、看護の質を高める」こと。 「研修や講義の内容が、訪問看護に活かせて、利用者さんの役に立てたと感じるときが何よりのやりがいですね。研修の内容をみんなに共有するので、みんなの知識になるんです。そういう体制があるから、安心して現場に出られるんです」(重岡さん) そんな姿勢が、はまゆうのチームケアの土台になっています。 子育てと両立、そして管理者へ。「無理なく働ける」チームづくり 「子どもが小さい頃は、やっぱり急な発熱や行事も多いですよね。そういう時に、理解し合える仲間がいる職場って、本当に大きいです」 重岡さんが管理者として大切にしているのは、「誰も無理をしすぎずに働ける」環境です。スタッフには20代から50代までの幅広い年代がそろい、互いのライフステージを尊重しながら支え合っています。 「『ごめん、明日保育園の発表会で…』って言える空気って、すごく大事ですよね。そんな時、誰かが『いいよ、代わるよ』って言ってくれる。うちはそういうやり取りが自然にあるんです」 「昔みたいに、“お局さん”が幅をきかせるような雰囲気は全然ないですよ」と笑う重岡さん。働く人の多様性を受け入れる懐の深さがにじみ出ていました。 神谷さんもこう付け加えます。「年齢とか経験とか関係なく、お互いに尊重し合う雰囲気がありますね。新人さんが『こうしてみたら?』って言っても、みんなで『それいいね』って受け入れる柔らかさがあるんです」 家庭を優先しながらも、責任ある役割にチャレンジできる風土。それが、「ここならずっと働けるかもしれない」と感じさせてくれる理由のひとつです。 “担当制を採らない”理由。みんなで看るからこそ見えるもの はまゆうの訪問看護では、あえて「担当制」を採っていません。 「担当制って、信頼関係が築きやすい一方で、どうしてもその人に依存しちゃう部分が出てくるんです。それに、視点が偏ることで、小さな変化を見落とすリスクもあります」 誰か一人ではなく、チーム全員で一人の利用者さんを支える。そのスタイルこそが、看護の質を高めると、重岡さんたちは考えています。 たとえば、複数のスタッフが入るからこそ、「この間の声かけ、良かったね」「ちょっと違う声かけに変えてみようか」と、互いにフィードバックし合えるのです。 「命に関わることはもちろん、日々のちょっとした導線や声かけまで、いろんな視点で見られるのは大きな強みです」 「誰かが気づいたことを、みんなで活かせる。それってすごく安心感につながりますし、看護の質にも直結しますよね」(神谷さん) 利用者さんだけでなく、看護師自身のメンタルも守るチーム体制。困ったときに頼れる、相談できる仲間がいることは、訪問看護を続ける上で欠かせない安心材料です。 情報共有とスキルアップの文化が、「看護の質」を高め続ける 「うちは“朝・昼・夕”と、まるで自然と会話が始まるようなタイミングで情報共有があるんです」 朝のミーティングでは、その日の訪問先と予定されているケア内容を一人ひとりが声に出して共有します。それによって、前回の訪問者が「そういえばあの薬のこと、気をつけて」など、必要な補足をすぐに伝えることができるのです。 「『あの方、最近ご家族の表情がちょっと曇ってたよ』とか、そういう小さな気づきもすぐ共有できます。そういうのって、案外大事なんです」と重岡さん。 また、月1回のリハミーティングや全体ミーティングでは、新規の利用者さんの情報共有や課題の整理なども行い、チーム全体でケアの質を維持・向上させています。 研修制度も充実しており、会社から年間1万円の補助が出るほか、スタッフ同士が協力して平日研修にも参加できる体制を整備。受けた研修は伝達講習という形で仲間にシェアする文化が根づいています。 「自分だけじゃなくて、みんなで知識をアップデートしていくっていう雰囲気があるんです。だから、学びが自然に日常にある感じがしますね」(神谷さん) 情報の共有が、気づきや成長を生み、成長がまた看護の質を高めていく──そんな“循環”が、この職場にはあります。 明るい雰囲気で情報共有をする訪問看護ステーションはまゆうのみなさん これからの訪問看護を担う人へ。「あなたも、仲間になってほしい」 「訪問看護って、“一人でやる仕事”って思われがちですけど、うちは違います」 「みんなで知恵を出し合いながら、悩みながら、支え合いながらやっていく。そのチーム感が魅力ですね」 20代から50代までのスタッフがバランスよく在籍するはまゆうでは、若手の育成にも力を入れています。試用期間中の3ヶ月間は、しっかり同行訪問を行い、4ヶ月目からの独り立ちを目指します。 「誰でも初めから独りでやるのは大変です。緊張もしていますし、利用者さんとコミュニケーションをとって、その看護師さんらしさを発揮するまでに時間もかかります。じっくり時間をかけて、その人のペースでできるようにサポートしています」 経験が浅くても、ブランクがあっても、誰かがしっかりと見守ってくれる環境があります。だからこそ、挑戦したいと思ったその気持ちを、安心して大切にしてほしいと重岡さんは語ります。 「『一緒にやってみようよ』って言える空気があるんです。だから、ぜひ一歩踏み出してみてほしいですね」 看護の質を守りながら、地域の暮らしに寄り添い続けるはまゆう。ここには、「誰か一人に任せない」訪問看護のかたちがあります。 インタビュアーより 「訪問看護は孤独な仕事」そんなイメージを、見事に覆してくれたのが、今回の取材でした。 重岡さんや神谷さんの言葉からは、一人で抱え込まず、互いに頼り合いながら看護の質をあげていく姿勢が伝わってきました。だからこそ、利用者さんも安心できる。そんな「チームで看る」訪問看護が、もっと多くの方に知られていくことを願っています。 事業所概要 事業所名: 訪問看護ステーションはまゆう、訪問看護ステーションはまゆう空桜音(あおと) 管理者: 重岡めぐみさん、神谷裕美さん スタッフ構成: 看護師(20〜50代)、リハビリ職、他 特徴: 担当制を採らないチーム型、情報共有の徹底、研修支援制度あり、子育てと両立しやすい雰囲気 事業所紹介ページ: https://ns-pace-career.com/facilities/16542 NsPaceCareer 記事提供:NsPace Careerナビ編集部 NsPace Careerナビでは、今回の記事のほかにも多数の事業所情報や役立つコンテンツを掲載しています。ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。サイト: https://ns-pace-career.com/media/

“人が人を呼ぶ職場”ができるまで~訪問看護ステーション憩の挑戦と温もり~統括所長 中田さんにインタビュー~
“人が人を呼ぶ職場”ができるまで~訪問看護ステーション憩の挑戦と温もり~統括所長 中田さんにインタビュー~
インタビュー
2025年10月14日
2025年10月14日

“人が人を呼ぶ職場”ができるまで~訪問看護ステーション憩の挑戦と温もり~統括所長 中田さんにインタビュー~

【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 看護師への転身と「在宅」との原体験 「実は私、もともとは普通のOLだったんです」。穏やかな笑顔をたたえながら語ってくださったのは、訪問看護ステーション憩 統括所長の中田明子さんです。彼女が看護師を志したのは、社会人として数年働いた後のことでした。 「バブルの時代だったこともあり、OL生活もそれなりに楽しかったんです。でも、どこかで“このままでいいのかな”っていう気持ちがずっとあって。小さい頃から人を支える仕事に憧れがあったので、思い切って看護学校に進学しました」。 中田さんの言葉からは、迷いの中にあった確かな意志がにじみ出ていました。 そんな中田さんにとって、大きな転機となったのが看護学校の実習で訪れた「在宅の現場」でした。「保健師さんに同行して、療養中の方のお宅を訪問する実習があったんです。それがすごく印象的で。“あ、私は将来こういう場所で働きたい”って、看護師になる前から思っていました」。 その決意を胸に、まずは病院で経験を積むこと13年。急性期の現場で多様な症例と向き合いながらも、彼女の心の中には常に「在宅」の原風景が残っていました。 「早く訪問看護に行きたい」と漏らした彼女に、先輩は「まだ早い」と答えたそうです。それでも中田さんは歩みを止めず、2013年、満を持して訪問看護の世界に飛び込まれました。 訪問看護のやりがいと苦悩、その先にある確信 訪問看護ステーション憩に入職してからの中田さんは、まさに現場の最前線に立ち続けてこられました。 「うちは終末期や難病の方が多いステーションなんです。だから、すごく大変な場面もたくさんありました」。 例えば、最期まで自宅で過ごしたいと願う利用者さまと、その思いに不安を抱くご家族。両者の気持ちの間で、看護師としてどのように関わればよいのか――。 「正直、簡単なことではありません。でも、その“橋渡し”ができたとき、ご本人もご家族も“おうちで過ごせてよかった”って言ってくださるんです。その言葉をいただける瞬間が、私たちにとってのご褒美なんです」。 瓦礫の中で暮らす認知症の高齢者に寄り添い、ケアマネジャーやヘルパーと一緒に環境整備から支援する――。訪問看護の現場では、「看護師の仕事」の枠を超えた支援が日々行われています。 「誰かにとって“その人らしく生きられる環境”を一緒に作っていく。その面白さと尊さが、この仕事にはあると思っています」。 「うちの強みは働きやすさです」とお話される中田さん 「人を支える」チームの力と憩の多職種連携 訪問看護というと「一人で訪問して一人で判断する」イメージがあるかもしれません。しかし、訪問看護ステーション憩のスタイルは違います。中田さんはこう話します。「うちは本当にチームでやってるんです」。 憩には看護師だけでなく、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのセラピストも多数在籍。多職種で構成されたスタッフが連携して、一人の利用者さまを支えています。 「ITツールで情報共有はしていますが、それだけじゃ足りないんです。だから月1回の定例カンファレンスに加えて、普段の雑談の中でも自然にカンファレンスみたいな会話が生まれる。顔を合わせるって、やっぱり大事なんですよね」。 事務所移転後、看護とリハが同じ空間で働くようになったことも、連携の密度を高めた要因のひとつです。中田さんは「雑談の中から、ケアのヒントが生まれることもある」と話します。 さらに、外部との連携も視野に入れています。ケアマネジャー向けの勉強会開催を通じて、顔の見える関係づくりを目指しているそうです。 スタッフが語る「働きやすさ」の秘密 訪問看護ステーション憩では、「働きやすさ」が自然と根づいていると言います。中田さんは、その理由をこう話してくださいました。 「子育て中のスタッフも多いので、“お互い様”の精神がすごく強いんです。誰かの子どもが熱を出したら、みんなでサポートしようっていう雰囲気があって。だから休みも取りやすいし、気持ちよく働ける環境なんです」。 育児や介護といったライフイベントへの理解も深く、「男性スタッフが育児休暇を取ることも珍しくない」とのこと。「“奥さんが休めないので今日は僕が”って自然に言える雰囲気があるんです」と語る中田さん。ジェンダーにとらわれず、誰もが無理せず働ける環境は、まさに現代型の働き方といえるでしょう。 実際、スタッフ同士が紹介し合って入職するケースが多く、「人が人を呼ぶ職場」という言葉がぴったり当てはまります。「うちの強みは“働きやすさ”です!」とSNSに投稿していたスタッフの一言に、中田さんは心から嬉しかったと話してくれました。 また、働き方の柔軟性も魅力のひとつです。車は法人所有のリース車を使用し、自家用車の持ち出しは必要ありません。さらに、エリアによっては直行直帰も可能となっており、訪問後は自宅に戻って記録するなど、効率的な働き方が浸透しています。 「“無理をしないで続けられる”ことが、一番大切だと思っています。家庭も仕事も、どちらも大事にしてほしい。そんなふうに思っています」。 この考え方こそが、多くのスタッフにとっての安心感になっているのかもしれません。 訪問看護ステーション憩のスタッフさん。とても温かい雰囲気です。 利用者の“自分らしさ”に寄り添う看護とは 中田さんが訪問看護を通して大切にしているのは、「その人が“その人らしく”生きられる環境を支えること」です。 「たとえ認知症が進行していても、ご本人の中に“家で暮らしたい”という気持ちがあるなら、できるだけその思いを尊重したいと思うんです。『一人じゃ無理だから施設に』ではなく、どうしたら家で過ごせるかを、みんなで考える。そんなスタンスを大切にしています」。 そのために、看護師が一方的に“こうするべき”と決めるのではなく、リハビリスタッフやケアマネジャー、ヘルパーと一緒に、利用者とご家族の「これからの暮らし」を描いていく。その姿勢が、訪問看護ステーション憩の看護には根づいています。 「たとえば、最期まで家で過ごしたいと願う方に対して、ご家族が“本当に自宅で看取れるの?”と不安を抱かれることもあります。そんなときこそ、私たちがそっと寄り添って、“大丈夫、一緒にやっていきましょう”と声をかける。それだけで、ふっと表情が和らぐんですよ」。 その言葉の端々に、相手の立場に立って物事を考える中田さんらしさがにじんでいました。 地域と未来へ――広がる憩のビジョン 訪問看護ステーション憩は現在、宝塚市内を中心にサービスを提供していますが、近年は少しずつ活動エリアを広げています。山手の地域にはサテライト拠点も開設し、伊丹市、西宮市や三田市にも対応を始めています。 「“憩の看護”を、もっと多くの地域に届けていきたいという思いがあるんです。そのためには、やっぱり人材が必要になります」。 採用においても“まずは見学だけでも”という敷居の低さを大切にしています。「興味がある方には、“見学や同行訪問だけでも”とお伝えしています。いきなり面接じゃなくて、まずは一緒に現場を感じてもらうのが一番ですから」。 訪問看護ステーション憩の未来には、“仲間とともに育つ文化”がしっかりと根づいています。 中田さんは、これから訪問看護の道を歩もうとする人たちに向けて、こう語ってくれました。 「最初は誰でも不安です。でも、うちは必ず先輩スタッフとの同行訪問を重ねながら、一歩ずつ慣れていただきます。いきなり一人にすることは絶対にありません。本人の希望と成長に合わせて、じっくりと見守ります」。 オンコールに関しても、「慣れるまでは二人体制でフォローしています」と中田さん。負担にならないよう、タイミングもその人ごとのペースに合わせて調整されているそうです。 教育支援の一環として、イーラーニングや外部研修費の補助制度も整えています。「学びたい」と手を挙げたスタッフには、レポート提出を条件に法人が費用を負担するという形です。 「楽しく、でもしっかりと。学び続ける文化がある職場は、やっぱり強いんです」。 中田さんの言葉に込められたその姿勢が、これからの訪問看護ステーション憩をより温かく、より確かな存在へと育てていくのだと感じました。 中田さんが見据える“これから”は、決してステーションの拡大だけにとどまりません。 「医療職って、ちょっと敷居が高いと思われがちなんですよね。“何か言われそう…”とか、“怖そう…”とか。だからこそ、“私はゴールデンレトリーバーです”ってよく思っているんです(笑)」。 相手の緊張を和らげ、構えずに関われる存在でありたい――。そんな思いは、地域に向けたアウトリーチ活動にも表れています。 地域への貢献と人材育成――その両輪を回すために、中田さんたちは新たな取り組みも始めています。たとえば、ケアマネジャー向けの事例検討会や勉強会を開催し、医療と介護の垣根を越えた連携づくりに力を入れています。 インタビュアーより 「私はゴールデンレトリーバーを目指してるんです」と笑う中田さんの話には、終始あたたかさと謙虚さが溢れていました。そしてそれは、ご本人だけでなく、訪問看護ステーション憩という組織そのもののあり方にも深く反映されているように感じました。 働くスタッフが、「この場所でなら頑張れる」と心から思えること。利用者さまやご家族が、「この人たちになら任せられる」と安心できること。そして、地域の関係者が「一緒にやっていきたい」と自然に思えること。 そのすべてが揃ったとき、“人が人を呼ぶ職場”が生まれるのだと、訪問看護ステーション憩のインタビューを通して改めて実感しました。 事業所概要 事業所名: 訪問看護ステーション 憩 所在地: 兵庫県宝塚市寿町9-5 アクセス: JR中山寺駅 徒歩10分/阪急売布神社駅 徒歩15分 開設: 2006年 職員数: 看護師12名、リハビリスタッフ11名、事務2名(2022年時点) 特徴: 終末期・難病対応/多職種連携/教育支援あり/直行直帰OK Web: https://nisitanikai.jp/ 見学対応: 随時受付中(面接前でもOK) 事業所紹介ページ:https://ns-pace-career.com/facilities/16501 NsPaceCareer 記事提供:NsPace Careerナビ編集部 NsPace Careerナビでは、今回の記事のほかにも多数の事業所情報や役立つコンテンツを掲載しています。ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。サイト: https://ns-pace-career.com/media/

その人らしさを支えたい~楽しく働ける職場環境づくり~わかちな訪問看護ステーション 佐藤さんにインタビュー
その人らしさを支えたい~楽しく働ける職場環境づくり~わかちな訪問看護ステーション 佐藤さんにインタビュー
インタビュー
2025年9月30日
2025年9月30日

その人らしさを支えたい~楽しく働ける職場環境づくり~わかちな訪問看護ステーション 佐藤さんにインタビュー

介護の現場で長く従事されていた佐藤様。現在はわかちな訪問看護ステーションの管理者として、利用者さまへのサポートだけでなく、スタッフの皆さまが楽しく働ける環境づくりにも注力されています。 そんな佐藤様が訪問看護師の道に進むきっかけはどのようなものだったのでしょうか。これまでの経緯や今後のビジョンについてうかがいました。 【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 介護福祉士から看護師へ。原点は利用者への想い 佐藤様:もともとは介護福祉士としてグループホームやホームヘルパーの仕事をしていました。介護の仕事が楽しくて、働いているうちに、利用者さんに対して「もっと何かしてあげられることを増やしたい」「医療面や生活面を支えたい」という強い想いをもつようになったのです。それが訪問看護師を目指した原点ですね。 看護師資格を取得するための勉強は大変でしたよ。 ですが、介護福祉士として働いてきた経験を、今度は看護師として利用者さんに還元するんだと自分を奮い立たせて頑張りました。 無事に看護師資格を取得してからは、1年ほど病棟で経験を積みました。病棟で働いているときも、生活面で患者さんを支えていきたいという想いはずっとありましたね。 ですから、病棟を1年経験してから、訪問看護の道へ進むことを決めました。 病院では内科病棟に勤務していたので、在宅の現場で活きる知識やスキルは身についていました。痰の吸引や経管栄養のスキル、フィジカルアセスメントなど……自宅に退院する患者さまへの支援も含め、病棟での経験は、今でも活きています。 曾田様:当ステーションの前任の管理者が退職したとき、当時スタッフとして働いていた佐藤さんに「管理者をやってみないか」と声をかけました。 佐藤さんより経験の長い看護師もいますが、佐藤さんの利用者さんへ関わる姿勢や看護が好きだという素敵な姿が、みんなに伝わっているんですよ。 だから「佐藤さんに頑張ってもらいたい、応援したい」という気持ちがスタッフみんなにあるんです。みんなの想いに佐藤さんも応えてくれ、管理者として頑張ってくれています。 佐藤様:私は看護師の経験が少ないので、訪問看護ステーションの管理者にならないかと声をかけられたときは正直できる気はしませんでした。 実際、管理者になったときは本当に苦労して、自分の知識や技術不足で壁にぶつかることがたくさんありました。手探り状態で始まった管理者業務でしたが、スタッフの皆さんの支えと、関わる利用者さんからもらったパワーでさまざまなことを乗り越え、今に至ります。 曾田さんが言ってくれたように、スタッフの皆さんが応援してくれていたのを知ったので、利用者さんのためはもちろん、一緒に働くスタッフの人たちのために頑張ろうという気持ちになりましたね。本当に感謝しています。 訪問看護の醍醐味や「わかちな訪問看護ステーション」の特徴をお話しいただいた佐藤さん 多職種の連携が職場の強み 佐藤様:当ステーションには看護師だけでなくリハビリスタッフも在籍し、ひとりの利用者さんに対して多職種で意見を交わしたり相談したりしながら、方向性を決めていく体制が整っています。 たとえば、だんだん状態が悪くなり寝たきりになった利用者さん。最初は看護のみの介入でしたが、状態に合わせてリハビリも訪問するようになったんですね。その利用者さんには、ベッド近くの自分のテーブルまで行き、ステーキを食べたいという希望がありました。 看護師とリハビリスタッフが協力しながら、利用者さんの目標に向けて進んでいく……そういった連携はステーション内でたくさんできますね。 「訪問看護は大変」というイメージをお持ちの方もいると思いますが、それは利用者さんの自宅に訪問して看護師ひとりで判断しなくてはならない場面を考えてのことがあると思います。 当ステーションでは入社後のフォロー体制が整っており、困ったことや不安なことがあればすぐに相談できますよ。ひとりでの訪問に自信がもてるまでは、先輩スタッフと一緒に訪問できるように調整しています。 医療の知識以外でも、自分の趣味や好きなことなどで利用者さんと話すきっかけになることもあり、医療従事者としてだけでなくひとりの人間として利用者さんと関われるので、とても楽しいと思います。訪問看護に興味のある方は、ぜひ当ステーションに来ていただけたらうれしいです。 地域との交流も大切に 佐藤様:現在は、当ステーションの利用者さんだけでなく、地域の方々との交流を深めることにも注力しています。たとえば、他事業所に声をかけていただいた勉強会や研修に参加したり、地域のお祭りに参加したりしていますよ。 最近では、訪問診療クリニックの先生主催の夏祭りに参加させていただきました。そこでカホンという打楽器を演奏したのです。 地域の住民の方々や関係事業者の方々と顔を合わせられ、とても素敵な機会をいただきました。これからも地域のイベントには積極的に参加したいと思っています。 利用者さんのしたいことを叶えるため、スタッフ同士情報共有も大切にしています。 「その人らしさ」をサポートする存在を目指して 佐藤様:今後は、利用者さんの「〇〇がしたい」という希望をどんどん引き出して、積極的にサポートしていきたいです。それには利用者さんとの信頼関係づくりも大切ですね。 先ほどの「ステーキをテーブルで食べたい利用者さん」を例にしていえば「ステーキをテーブルで食べる」ということは普段の生活では当たり前にできることですよね。 看護師や医療者としてだけでなく、医療的な処置以外のところで「本来なら当たり前にできることだけど難しいこと」を利用者さんからの言葉から拾って、積極的に実行できたらいいなと思っています。 利用者さんの希望を叶えるには、もちろん企画や準備は大変だと思います。ですが、利用者さんが普段の生活のなかで楽しめることを実現したいのです。今後は、当ステーションでできることを発信したり、利用者さんの声を積極的に拾っていきたいと思っています。 曾田様:過去にはディズニーランドが好きな利用者さんのご希望を実現し、一緒にディズニーランドに行ったことがあるんです。普通に行くのが難しい状況のなかで「どうやったら実現できるか」を考えるのを当ステーションでは大事にしています。 できないことを挙げるとたくさんありますが、実現する方法を探したり、ディズニーランドに問い合わせたりして、スタッフ全員で取り組みました。 結果的に、佐藤さんが同行し、ディズニーランドに利用者さんをお連れすることができました。そういった経験があるので「当たり前の日常の中で、利用者さんができなかったことを実現すること」だけでなく「一度やってみたかったこと」や晴れの日などイベントの希望を叶えられたら嬉しいですね。 インタビュアーより 自宅で過ごす利用者様を支えたいという熱い想いから看護師資格を取得された佐藤様。利用者様を支えることが何より楽しいと話される姿が印象的でした。職場全体の雰囲気が温かく、スタッフの皆さんがひとつになって利用者様を支えていくという姿勢がとても素敵なステーション様です。訪問看護に興味をお持ちの方は、ぜひお問合せください! 事業所概要 わかちな訪問看護ステーション(東京都八王子市) 住所:東京都八王子市浜衛2-3-9エスポワール203 運営方針・理念:利用者の心身状態に応じた適切な訪問看護のサービスを、24時間体制で提供します。訪問看護のサービス実施にあたり、サービス従事者の確保・教育・指導に努め、利用者個々の主体性を尊重して、地域の保健医療・福祉など関係機関との連携により、総合的な訪問看護のサービス提供に努めます。 記事提供:NsPace Careerナビ編集部

細やかな連携で、利用者の生活に安心を~チームで支え合う職場づくり~アルト訪問看護ステーション 小島さんにインタビュー
細やかな連携で、利用者の生活に安心を~チームで支え合う職場づくり~アルト訪問看護ステーション 小島さんにインタビュー
インタビュー
2025年9月9日
2025年9月9日

細やかな連携で、利用者の生活に安心を~チームで支え合う職場づくり~アルト訪問看護ステーション 小島さんにインタビュー

アルト訪問看護ステーションは、開設から20年近くにわたり地域に深く根差し、利用者様一人ひとりに寄り添う質の高い看護を提供しています。管理者を務める小島様は、このステーションで19年にわたり、訪問看護師としてその歴史を支えてきました。そんな小島様に、アルト訪問看護ステーションの魅力や訪問看護師としてのやりがい、そして今後の展望についてうかがいました。 【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 訪問看護との出会いは「ご縁」 看護学校を卒業後に系列の病院で3年間、急性期の内科や循環器科の病棟に勤め、結婚をきっかけに一度退職しました。28歳頃に、また病棟で2年半ほどパート勤務をしましたね。妊娠・出産を経て、子どもが小さいうちはパートとして診療所に勤めました。そこで3年ほど働き、子どもが小学校に上がるタイミングで一度看護師の仕事をお休みしたんです。 そして38歳のとき、当ステーションにご縁をいただきました。実は身内が当ステーションのグループ系列のサービスを受けていて。その関係で、会社の担当者の方から「働いてみない?」と声をかけられたんです。そのご縁がきっかけで、今に至るまで19年間、このステーションでお世話になっています。 アルト訪問看護ステーションの強み:グループ連携と多職種協働 当ステーションの一番の強みは、グループ全体での密な連携にあります。グループ内では住宅型有料老人ホームや認知症のグループホームも運営しており、在宅でのケアが難しくなった利用者さんも、グループ内の施設で継続してサポートできるんです。利用者さんの状況に合った環境で生活できるようサポートできるのは、私たちにとっても大きな喜びですね。 また、同じグループ内にデイサービスもあるので、利用されている方も多く、グループ全体で利用者さんに関われるので、連携がとてもスムーズなんですよ。利用者さんのちょっとした変化…… たとえば身体に小さな傷を見つけたときには、すぐにデイサービスのスタッフと連絡を取り合い、悪化予防に努めることができます。このような迅速で丁寧な連携は、利用者さんにとって大きな安心につながっているのではないでしょうか。 さらに、ケアマネジャーも同じ建物内にいることがほとんどなので、ひとつのグループ内ですべてのサポートが提供できますし、医療面では系列クリニックとの連携も密に取れています。 このように、多職種と細やかに連携できる環境があるからこそ、利用者さんに質の高い看護を提供できているんです。外部の事業所からの介入がない分、まるで身内のように個別性に応じたサポートができる、そんな環境が整っていると感じています。 働きやすい環境と温かいチームワーク 私が長く働き続けられるのは「働きやすさ」に配慮された環境があるからだと思います。たとえば、有給休暇はほぼ完全に消化できる体制が整っていますし、子育て世代へのサポートも手厚いんですよ。 グループ内に保育園があるので、子どものいるスタッフも安心して働けます。実際に、現在も子育て中のスタッフが数名おり、産休からの復帰実績もあります。お互いに子育てへの理解が深く、子どもの急な発熱や体調不良などにも融通の利く環境が整っているのは、本当に助かるところですね。 当ステーションのチームワークも自慢です。利用者さんの訪問は受け持ち制ではなく、ケアの方針はみんなで相談しながら決めています。訪問業務や勤務形態の都合上、全員がそろってカンファレンスをおこなう時間を取るのは難しいのですが、スタッフ2~3人でも積極的に話し合い、その内容を、全員が見て共有できるように工夫しています。 そうすることで、ステーション内での意見の統一が図れますし、スタッフ一人ひとりの意見を反映したケアを確立できるんです。 オンコール体制についても、今はおもに私が担当していますが、新しく入ってくれた常勤スタッフが慣れてきたら、ひとりに負担が偏らないよう分担していく予定です。現時点で在籍しているスタッフは、半数が訪問看護未経験者でした。当ステーションでは、未経験の方でも働きやすいように、手厚いフォローがありますので安心してもらえると思います。 病院での経験がある方も多いので、そのときにはオリエンテーションを通して、訪問看護の基本や、病院との違いを丁寧に伝えています。あとは日々の訪問を通して、実践的な教育とフィードバックを大切にしているので、しっかりと訪問看護の現場を学んでいける環境です。 これまで、人手が少ない時期が多く、正直大変なこともありました。しかし、利用者さんに対して責任を持って看護を提供している以上、新しいスタッフが入るまでみんなで協力し、なんとか乗り越えてきました。 最も大変だったのは、やはりコロナ禍の時期です。当時は、2〜3週間休みがない状況が続きました……人数が少ないなかで感染症対策にも気を配りながらの仕事は、本当にしんどかったです。でもこの経験を通して、スタッフ間の絆は一層強まったと感じています。みんな優しくて協力的なので、居心地がいいんですよ。長く勤めたいと思える職場だと感じていますし、気遣いなく働ける環境です。 「アルト訪問看護ステーション」の仕事風景 密な連携が訪問看護のやりがいにつながる 訪問看護師のやりがい、魅力は本当に尽きません。当ステーションはクリニックが母体で、診療所と連携しているので、医療的ケアが必要な方、たとえば在宅酸素療法をおこなっている方や、がんのターミナルケア、重症度の高い利用者さんも担当します。看取りのケアや、がん、さまざまな疾患、高齢によって少しずつ状態が悪化していく方々への看護を通して、常に多くの学びがあります。 現在は精神疾患の利用者さんはほとんどいませんが、高齢でさまざまな疾患を抱えた方が多いため、きめ細やかな看護を提供できるのが特徴です。在宅ならではの、利用者さん一人ひとりに時間をかけてじっくりと寄り添うことができるのは、この仕事の醍醐味だと思っています。自分が「こうしていきたい」と思う看護ができる、これは本当に大きなやりがいにつながっていますね。利用者さんが安心して最期まで過ごせる環境をサポートできるよう、施設やご家族、先生方と密に連携を取りながら支援できるよう心がけています。 地域を支えていくために。連携を活かして利用者の願いを叶える 現状は小規模なステーションですが、今後、スタッフが充実すれば、利用者さんからの新規の介入依頼も積極的に受け入れていきたいと考えています。とくに、ターミナルケアの対象者や医療保険を利用される方々への支援を拡大していきたいですね。今は、人手不足で母体のクリニックからの依頼でさえ断らざるを得ないこともあるんです。 利用者さんの生活を地域で支えていくためには、なによりも「人」が必要です。私たちは、利用者さんのためにグループ内で密に連携することを得意としています。この連携を活かし、今後も利用者さんやご家族の「このまま家で過ごしたい」という願いを支え続けたいと思っています。利用者さんやご家族はもちろん、多職種と連携・協力できる訪問看護を提供したいと考えている方に、ぜひ来ていただきたいです。 インタビュアーより 看護師だけでなく、介護士やケアマネジャーとの細やかな連携で利用者さまに質の高い看護を提供されているアルト訪問看護ステーション様。ステーション内のコミュニケーションも活発で、相談しやすく働きやすい職場環境が整っています。「利用者様のために」という想いをスタッフ全員が持ち、同じ方向に進んでいける…そんなチームワークのある素敵なステーション様です。 事業所概要 アルト訪問看護ステーション(大阪府大阪市) 住所:大阪府大阪市西成区南津守1丁目5-24運営方針・理念: 自宅で療養されている利用者様を、主治医や多職種と連携を行いながらサポートします。 利用者様が安心して快適な療養が送れるよう、病状や状態に応じた適切な看護サービスを提供します。 記事提供:NsPace Careerナビ編集部

利用者のため。スタッフのため。求められる場所で貢献したい~しりうす訪問看護ステーション 柴田さんにインタビュー~
利用者のため。スタッフのため。求められる場所で貢献したい~しりうす訪問看護ステーション 柴田さんにインタビュー~
インタビュー
2025年8月26日
2025年8月26日

利用者のため。スタッフのため。求められる場所で貢献したい~しりうす訪問看護ステーション 柴田さんにインタビュー~

急性期病棟で働いていた柴田さん。訪問看護へ進むきっかけはどのようなものだったのでしょうか。ご自身で訪問看護ステーションを立ち上げられた経緯や今後のビジョンについて伺いました。 【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 理学療法士として訪問看護の道へ。きっかけは「自分の目で確かめてみたい」という想いから 私が理学療法士になったのは、家系が全員医療系だったことが影響しています。そのような家庭環境だったので、普段の生活でも医療に関する会話が多かったんです。 その頃はそれがあまり好きではなかったのですが、将来を考えたときに、やはり医療系で考えるようになって…当時は理学療法士は今ほど有名ではなかったのですが、資格があればスポーツ関係のことができるし、それだけでなく病院や施設など、興味によって選択肢が広がるなと思いました。それが理学療法士の資格をとったきっかけです。結局、最初の就職先は病院でしたけどね。 最初に就職したのは、埼玉県にある急性期の病院です。呼吸・循環器病棟とICUに勤務していて、患者さんが入院した理由が「自宅でのサービスが行き届いてなかった」とか「一度退院したのに、自宅での体調管理に問題があった」といったことがありました。そのような経験もあり、訪問看護の世界を自分の目で確かめてみたくなったんです。 あと、私は親を早くに亡くしているのですが、自宅で親をみているときに、訪問看護を使っていたことがあるんです。なので、訪問看護についてはだいたいわかっていましたが、当時は訪問看護のサービスに納得いかない部分がありました。 「コミュニケーションや移動距離の問題に疑問を持ったことから、自分で訪問看護ステーションを立ち上げた」とお話しされる柴田さん 自分自身で訪問看護ステーションを立ち上げることを決意した理由 私の親が利用していた訪問看護に納得がいかなかった理由のひとつに「コミュニケーション」があります。 コミュニケーションは、私自身が会社を立ち上げるにあたり、とても気をつけているところでもありますね。 たとえば、訪問看護では利用者さんやご家族の生活を考える必要がありますが、なかには医療従事者が「この手順はこういうふうにしてください」と決めてしまうことも実際にはあるんですよね。 ですが、医療従事者が利用者さんやご家族の生活をすべて決めてしまうと、自宅に帰ってきている意味がないと考えています。だから、利用者さんと同じ目線に立って物事を考え、コミュニケーションをとることを大切にしています。 あと、訪問看護ステーションのなかには「事業所から利用者さん宅への移動距離が長い」という理由で断るところもあります。 自分が訪問看護ステーションを立ち上げてみて、確かに移動距離が長いと訪問しづらいということは実感しています。でも誰かが行かないとその利用者さんは誰がサポートするのでしょうか。サポートが必要な方がいるならば、距離があっても行くべきだと思うんです。 このように、コミュニケーションや移動距離の問題に疑問を持ったことから、自分で訪問看護ステーションを立ち上げることを決めました。 訪問看護ステーション設立時の苦悩とは 急性期病院を経験後、ある会社の訪問看護ステーションで5年ほど働きました。経営に関わってきたときに、現場の想いを伝えても、あまり理解してもらえなくて。このまま働き続けたら自分に嘘をついてしまうことになり、自分のやりたかった訪問看護はできないと考えて退職を選びました。その後、自分で訪問看護ステーションを立ち上げました。 訪問看護ステーションを立ち上げるにあたっては、父が経営者をしていたので、事業を立ち上げるときの流れや必要なことなどはなんとなく頭の中で理解できていました。そのおかげで立ち上げのところまでは問題なかったのですが、実際の数字の部分については、想像と現実とのギャップはすごくありますね。 やりたい理想と、経営者として視点にたったときのギャップに、なかなか折り合いをつけるのが難しいです。自分の理想が高いので、その未来に描いている自分の姿と、今この時点での自分とのギャップに苦しんでいる感覚ですね。 今後のビジョンは「求められる場所で1番に」 高齢化率が高くなっている地域や、基幹病院が少なく入退院が激しい地域は、退院後の受け皿も少ないことがあります。そういった背景から「訪問看護ステーションを作らないか」とお声がけいただくこともあります。 まずは、当ステーションのサテライトを立ち上げようと考えています。現在のメインは北区ですが、地形的に南側への訪問が距離が長く大変なので、ゆくゆくは北と南で事業所を作って、うちで完結できればいいなと思っています。2か所になれば、スタッフの負担が減らせるのも大きいです。 理想の会社像としては、地域で名前を知らない人がいないくらいの会社にしたいという想いがあります。まずは「北区で1番」が最初の目標。基本的には次々と事業所を展開するつもりはありません。展開すればするほど手が回らなくなり結果的にサービスが雑になることはしたくないからです。 展開するのであれば、医師から直接「ここに出してほしい」と依頼があったりしたときや、訪問看護の手がなくて困っている地域で、訪問看護の需要があればそこに展開したいですね。「今求められているところで1番になる」というのが、直近での理想のところです。 その理想を叶えるためにも、多職種との連携は大切にしています。なかでも、相手の期待を超えるようなサービスを提供できるように意識していますね。 たとえば、情報の提供とやりとりの早さ。外部の方との連携はとくに丁寧にやるようにしています。会議や勉強会にお声がけいただいたときは、時間が合えば可能な限り参加して、いろんな事業所の方と顔見知りになれるよう、私が率先してやっています。 スタッフ全員で理念とビジョンに向かう姿勢を スタッフへの教育は、基本理念とビジョン、基本方針を軸にしています。スタッフとのコミュニケーションも大切だと考えているので、年に4回は定期的に面談し、ふり返りをしています。 事業所のミッションやビジョン、バリューは、ただ置いてあるだけだとなにも機能しないので、それを追い求めることを徹底しています。そのおかげか、スタッフにも当ステーションの軸が根付いてきているんじゃないかなと感じますね。 もし仕事で判断に迷うことがあっても、軸があるので、立ち戻れるんですよね。基本理念や方針に紐づいたことだったら、スタッフには自由にやってもらいたいなと思っています。 入職者の採用のときに大事にしているのは、第一印象やフィーリングです。時間を守ることやメールのやりとり、挨拶、笑顔など、基本的なことです。看護技術は身についているに越したことはないですが、重視はしていません。人柄が大切だと思っています。 インタビュアーより ご自身の過去の経験から、訪問看護ステーションを立ち上げられた柴田様。スタッフが働きやすい環境やサポート体制づくりに注力されています。スタッフの皆様の笑顔あふれる素敵なステーション様でした! 事業所概要 しりうす訪問看護ステーション(東京都北区) 住所:東京都北区赤羽北1丁目12-14 運営方針・理念VISION:人の和を大切に信頼を育み、関わるすべての人々に笑顔と安心をMISSION:確かな技術に真心を乗せて地域から最優先に選ばれる会社を目指しますVALUE:①常にお客様起点で物事を考え行動します②時代の最先端を見つめ、他の模範となるサービスを提供します③社会、顧客、働く仲間と共存共栄を図ります 記事提供:NsPace Careerナビ編集部

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