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利用者のため。スタッフのため。求められる場所で貢献したい~しりうす訪問看護ステーション 柴田さんにインタビュー~
利用者のため。スタッフのため。求められる場所で貢献したい~しりうす訪問看護ステーション 柴田さんにインタビュー~
インタビュー
2025年8月26日
2025年8月26日

利用者のため。スタッフのため。求められる場所で貢献したい~しりうす訪問看護ステーション 柴田さんにインタビュー~

急性期病棟で働いていた柴田さん。訪問看護へ進むきっかけはどのようなものだったのでしょうか。ご自身で訪問看護ステーションを立ち上げられた経緯や今後のビジョンについて伺いました。 【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 理学療法士として訪問看護の道へ。きっかけは「自分の目で確かめてみたい」という想いから 私が理学療法士になったのは、家系が全員医療系だったことが影響しています。そのような家庭環境だったので、普段の生活でも医療に関する会話が多かったんです。 その頃はそれがあまり好きではなかったのですが、将来を考えたときに、やはり医療系で考えるようになって…当時は理学療法士は今ほど有名ではなかったのですが、資格があればスポーツ関係のことができるし、それだけでなく病院や施設など、興味によって選択肢が広がるなと思いました。それが理学療法士の資格をとったきっかけです。結局、最初の就職先は病院でしたけどね。 最初に就職したのは、埼玉県にある急性期の病院です。呼吸・循環器病棟とICUに勤務していて、患者さんが入院した理由が「自宅でのサービスが行き届いてなかった」とか「一度退院したのに、自宅での体調管理に問題があった」といったことがありました。そのような経験もあり、訪問看護の世界を自分の目で確かめてみたくなったんです。 あと、私は親を早くに亡くしているのですが、自宅で親をみているときに、訪問看護を使っていたことがあるんです。なので、訪問看護についてはだいたいわかっていましたが、当時は訪問看護のサービスに納得いかない部分がありました。 「コミュニケーションや移動距離の問題に疑問を持ったことから、自分で訪問看護ステーションを立ち上げた」とお話しされる柴田さん 自分自身で訪問看護ステーションを立ち上げることを決意した理由 私の親が利用していた訪問看護に納得がいかなかった理由のひとつに「コミュニケーション」があります。 コミュニケーションは、私自身が会社を立ち上げるにあたり、とても気をつけているところでもありますね。 たとえば、訪問看護では利用者さんやご家族の生活を考える必要がありますが、なかには医療従事者が「この手順はこういうふうにしてください」と決めてしまうことも実際にはあるんですよね。 ですが、医療従事者が利用者さんやご家族の生活をすべて決めてしまうと、自宅に帰ってきている意味がないと考えています。だから、利用者さんと同じ目線に立って物事を考え、コミュニケーションをとることを大切にしています。 あと、訪問看護ステーションのなかには「事業所から利用者さん宅への移動距離が長い」という理由で断るところもあります。 自分が訪問看護ステーションを立ち上げてみて、確かに移動距離が長いと訪問しづらいということは実感しています。でも誰かが行かないとその利用者さんは誰がサポートするのでしょうか。サポートが必要な方がいるならば、距離があっても行くべきだと思うんです。 このように、コミュニケーションや移動距離の問題に疑問を持ったことから、自分で訪問看護ステーションを立ち上げることを決めました。 訪問看護ステーション設立時の苦悩とは 急性期病院を経験後、ある会社の訪問看護ステーションで5年ほど働きました。経営に関わってきたときに、現場の想いを伝えても、あまり理解してもらえなくて。このまま働き続けたら自分に嘘をついてしまうことになり、自分のやりたかった訪問看護はできないと考えて退職を選びました。その後、自分で訪問看護ステーションを立ち上げました。 訪問看護ステーションを立ち上げるにあたっては、父が経営者をしていたので、事業を立ち上げるときの流れや必要なことなどはなんとなく頭の中で理解できていました。そのおかげで立ち上げのところまでは問題なかったのですが、実際の数字の部分については、想像と現実とのギャップはすごくありますね。 やりたい理想と、経営者として視点にたったときのギャップに、なかなか折り合いをつけるのが難しいです。自分の理想が高いので、その未来に描いている自分の姿と、今この時点での自分とのギャップに苦しんでいる感覚ですね。 今後のビジョンは「求められる場所で1番に」 高齢化率が高くなっている地域や、基幹病院が少なく入退院が激しい地域は、退院後の受け皿も少ないことがあります。そういった背景から「訪問看護ステーションを作らないか」とお声がけいただくこともあります。 まずは、当ステーションのサテライトを立ち上げようと考えています。現在のメインは北区ですが、地形的に南側への訪問が距離が長く大変なので、ゆくゆくは北と南で事業所を作って、うちで完結できればいいなと思っています。2か所になれば、スタッフの負担が減らせるのも大きいです。 理想の会社像としては、地域で名前を知らない人がいないくらいの会社にしたいという想いがあります。まずは「北区で1番」が最初の目標。基本的には次々と事業所を展開するつもりはありません。展開すればするほど手が回らなくなり結果的にサービスが雑になることはしたくないからです。 展開するのであれば、医師から直接「ここに出してほしい」と依頼があったりしたときや、訪問看護の手がなくて困っている地域で、訪問看護の需要があればそこに展開したいですね。「今求められているところで1番になる」というのが、直近での理想のところです。 その理想を叶えるためにも、多職種との連携は大切にしています。なかでも、相手の期待を超えるようなサービスを提供できるように意識していますね。 たとえば、情報の提供とやりとりの早さ。外部の方との連携はとくに丁寧にやるようにしています。会議や勉強会にお声がけいただいたときは、時間が合えば可能な限り参加して、いろんな事業所の方と顔見知りになれるよう、私が率先してやっています。 スタッフ全員で理念とビジョンに向かう姿勢を スタッフへの教育は、基本理念とビジョン、基本方針を軸にしています。スタッフとのコミュニケーションも大切だと考えているので、年に4回は定期的に面談し、ふり返りをしています。 事業所のミッションやビジョン、バリューは、ただ置いてあるだけだとなにも機能しないので、それを追い求めることを徹底しています。そのおかげか、スタッフにも当ステーションの軸が根付いてきているんじゃないかなと感じますね。 もし仕事で判断に迷うことがあっても、軸があるので、立ち戻れるんですよね。基本理念や方針に紐づいたことだったら、スタッフには自由にやってもらいたいなと思っています。 入職者の採用のときに大事にしているのは、第一印象やフィーリングです。時間を守ることやメールのやりとり、挨拶、笑顔など、基本的なことです。看護技術は身についているに越したことはないですが、重視はしていません。人柄が大切だと思っています。 インタビュアーより ご自身の過去の経験から、訪問看護ステーションを立ち上げられた柴田様。スタッフが働きやすい環境やサポート体制づくりに注力されています。スタッフの皆様の笑顔あふれる素敵なステーション様でした! 事業所概要 しりうす訪問看護ステーション(東京都北区) 住所:東京都北区赤羽北1丁目12-14 運営方針・理念VISION:人の和を大切に信頼を育み、関わるすべての人々に笑顔と安心をMISSION:確かな技術に真心を乗せて地域から最優先に選ばれる会社を目指しますVALUE:①常にお客様起点で物事を考え行動します②時代の最先端を見つめ、他の模範となるサービスを提供します③社会、顧客、働く仲間と共存共栄を図ります 記事提供:NsPace Careerナビ編集部

患者さんの想いを尊重した看護/ラミーナ訪問看護ステーション
患者さんの想いを尊重した看護/ラミーナ訪問看護ステーション
インタビュー
2025年8月5日
2025年8月5日

「言葉を大切に」~患者さんの想いを尊重した看護を提供~ラミーナ訪問看護ステーション 木村さんにインタビュー

病棟勤務を経てがんセンターに転職し、14年間の緩和ケアの経験を積まれた木村様。訪問看護ステーションを立ち上げられた経緯や大切にされている想い、今後のビジョンをうかがいました。 【※本記事はNsPace Careerが事業所向けに提供している「特集記事掲載サービス」によるものです。取材・撮影・編集はNsPace Careerが担当しました。】 緩和ケアを経て訪問看護の世界へ 看護学校を卒業して大学病院に入職し、脳外科や泌尿器科、ICU、呼吸器内科、循環器内科、放射線科の病棟で働きました。看護師として10年目を迎えたとき、今後は緩和ケアに携わりたいと思ったのです。 その頃から訪問看護にも興味を持っていましたが、まずは緩和ケアを学んでからと考えました。そんなときに千葉県にあるがんセンターに緩和ケア病棟ができると聞き、転職を決めました。 がんセンターでは、整形外科、泌尿器科、緩和ケア病棟を経て、退院調整をする部門の「在宅支援センター」が立ち上がり、私は初期から関わらせてもらいました。病院全体の在宅調整を担う中で、在宅で過ごす患者さんのことや、支援してくださる訪問診療や訪問看護、居宅介護支援事業所と連携させて頂きました。この時期に今のラミーナに繋がる多くの学びがありました。 千葉県がんセンターを退職後、さくさべ坂通り診療所で在宅緩和ケアを学びながら緩和ケア認定看護師の資格を取得しました。 その後、千葉県がんセンター時代からお世話になっている五味クリニックの関連会社から2017年に訪問看護ステーションが開設され、管理者となりました。管理は初めての経験が多く、戸惑いや不安もありましたが、会社のサポートもあり業績は順調で、2021年に独立し今年6月で4周年を迎えることができました。五味博子先生は、今も変わらず連携してくださっていて、安心して訪問することができています。 「自分でステーションを立ち上げるときに「患者さんの思いや言葉を大切にする」ということを軸にやっていこうと決めました。」とお話しされる木村さん 大事にしているのは「患者さんが語る言葉や想い」 当ステーションの特徴は「患者さんの言葉を大事にする」ことです。看護師それぞれに思いは持っていますが、まずは「患者さんがなにを考えているのか」「どんな体験をしながら過ごしているのか」など、患者さんの言葉で語ってもらい、そこを理解するところから始めています。 患者さんの考えていることが不利益にならなければ基本的に見守る姿勢ですし、もし不利益になるようなら、指導というのではなく「こういう方法もあるのではないか」と提案する形で進めていくことを意識しています。 やはり患者さんに語っていただくには、コミュニケーションスキルが欠かせません。患者さんの言葉を勝手に置き換えていないか、意識しながら聴くようにしています。 「患者さんの言葉を大切にする」という軸は、がんセンターでの経験に原点があります。当時は緩和ケアの知識を持っていたこともあり「こういう風にした方がいい」「この薬を使った方がいい」というように患者さんのためにと言いつつ、割と自分の世界を押し付けていた気がします。 その当時の患者さんに「自分たちでどうするかを選ぶのではなく、レールに乗せられているようだ」と言われたことがありました。患者さんがどうしたいのかを、自分では考えているつもりでしたが「こうした方がいいのではないか」と誘導しているような感覚があって、だんだん苦しくなりました。 在宅の世界に入って、相手との向き合い方を180度変える必要が出たときに、これまでいかに自分本位で看護をしていたかというのを実感しました。その経験から、ステーションの理念は「患者さんの思いや言葉を大切にする」ということを軸にやっていこうと決めました。 地域とつながり、気軽に相談できる場を作りたい ステーションを立ち上げた当初は、規模を大きくして、スタッフも充実させて……というように、事業所として安定することばかりを考えていました。でも、大きくなった先に何を見据えるのかという部分が私のなかにあまり見えてこなかったのです。1人ひとりの患者さんを大事にしていくのであれば、今くらいの規模でみんなが密に連携を取れている方が、働きやすいのかなと今は思っています。 個人的に考えているのは、患者さんやご家族が、病院ではない場所で、がんやがん以外の病気について、安心してフラットに話せるような場所を作りたいと考えています。様々な不安や今後のことを、ゆっくり考えたり話したりすることで、少しずつ自分を取り戻せる場所が必要だと感じています。 そういった場所作りを進めていくには、地域の方々との交流が大切だと思っているのですが、現時点ではあまりできていません。公民館で病気予防に関する勉強会や健康教育はさせてもらっていますが、たとえば町内会や自治会とはつながっていないと気づきました。 訪問看護という点では、お看取りをさせていただいた患者さんのご家族から「あのとき母もお願いしたから、父もお願いします」というようなうれしいつながりはありますが、対地域への存在感はまだまだ地道な活動が必要かなと思っています。当ステーションのある地区は他市に比べて訪問看護ステーションの数が少ないので、地域でアイデアを出し合って、横のつながりも大事にできたらいいですね。 会議をする「ラミーナ訪問看護ステーション」のスタッフさん。 スタッフ連携で、より良い職場づくりと丁寧な看護の提供を 当ステーションは丁寧なケアと丁寧な対応をするスタッフが多いです。頼もしいスタッフがそろってくれていて、ありがたいですし、患者さんから感謝されたり、つながりをより感じられたりするところだと思います。患者さんとしっかり向き合って看護を提供したいという方がいたら、ぜひ一緒にやっていきたいです。 私自身もまだまだ未熟なところがあるので、みんなに教えてもらいつつ、新しいものを取り入れながら、時代に沿って活動していくことを大事にしながらやっていきたいと思っています。 私自身、一看護師かつ経営者としては初めてなので、今でも人事評価制度やラダーについて、どういう取り組みをするか悩むこともあります。 教育はもちろんですが、お給料の面でもみんなの頑張りを反映させたいですし、まだまだ試行錯誤していますよ。スタッフには大変な思いをさせているかもしれないけれど、良い形で還元できるようにしたいです。 最初は緩和ケア専門のステーションにしたいという思いがありましたが、周りを見渡すと、がんだけでなく本当にさまざまな病気の方がいて、みんな一生懸命生きていらっしゃることを知りました。今はがん以外の疾患も積極的に訪問させていただいています。 患者さんの言葉を大事にして「今どう生きていきたい」とか「こんな風にしていきたい」というような言葉を拾うことをこれからも大切にしていきます。 そして私たちから患者さんにあらためて聞かなくても「あの人はそう言ってたよね」というように、患者さんの言葉を引き出しにたくさんしまっていけるような、そういう日々の訪問と関わりをしていきたいと思っています。 インタビュアーより がんセンターで長く緩和ケアに携わられた木村様。「患者さんの言葉を大切にする」という優しく温もりある姿勢がとても印象的でした。木村様を中心にスタッフの皆様もとても和やかな雰囲気で、密な連携を大切にされています。患者さんの思いを尊重した看護を提供したい方にぴったりのステーション様です! 事業所概要 ラミーナ訪問看護ステーション(市原市) 住所:市原市辰巳台東1-11-7 辰巳台イーストメゾン105号 運営方針・理念: 「家で過ごす」をかなえる 患者さん・ご家族の思いを聴き自分らしく生ききることを支援します 記事提供:NsPace Careerナビ編集部

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